グレタ・トゥーンベリさんのスピーチと考える、アサヒ飲料の“運ばない物流”
先日、映画「セヴァンの地球のなおし方」という映画のPOPCORN上映会がありました。
グレタ・トゥーンベリさんのスピーチが話題になるなかで、
「1992年のリオデジャネイロで開催された地球サミットで、セヴァン・スズキ(当時12歳)が環境破壊を止めるよう訴えかけたスピーチを思い出した」
という声を聞き、映画「セヴァンの地球のなおし方」を今あらためてみんなで見るのはどうだろうかという事で、開かれた上映会。
当日は、映画「セヴァンの地球のなおし方」にも登場する、福岡県で合鴨農法によってオーガニック米を作る「古野農場」から送っていただく野菜とお米での料理を食べながら鑑賞するという、とっても素晴らしい映画体験に溢れた上映会となりました!とても楽しかった・・・!
そして、映画を見ると、本当にセヴァンさんのスピーチと、グレタさんのスピーチの内容・メッセージが非常に似ていて、歴史は繰り返すのか進んでいないのかみたいな印象を受けたのですが、特に映画の中で語られていた話として、
「食べ物の輸送は、冷蔵して運ぶから二酸化炭素などの環境への影響が大きい。地産地消がもっともエコだ。その土地のものを食べよう。」
という話。
その土地のものを食べるというのは、エコロジーの観点だけでなく、何が自分の口に入るのかというのが可視化されやすく、生産と消費の分断でおきるいろいろな問題の解決にもつながるかもしれない、という利点はみんな知っている話だけど、一般普及という観点では実際のアクションが難しい問題でもあるなあともみんな思っている話なのではないかと感じました。
そのなことをモヤモヤ考えていた時に見たこのニュース。
「生産増強と合わせて物流網の拡充が必要だ。物流コストなどの増加に対応するため、できるだけ“運ばない物流”を進めたい。このため消費地を踏まえた拠点の再整備を始めている」
「より多くの商品を生産・出荷し、より効率的に販売する」
を、これからの社会で追求すると、ナショナルメーカーの規模で考えても、地産地消に少し近い形に修練していくのかもしれないと思いました。
これまでの社会は、大量消費大量生産で、主要な都市に画一的な商品を、画一的なメッセージで押し込めば売れる時代。一箇所で大量につくってそこから全国に配送していくほうがトータルコストが安かったのかなと思います。
ただ、これからの時代は、分散型の社会。もう地域によって色々なものがまちまちになり、また同じ地域内でも趣味嗜好もよりグラデーションの世界になってきている。実際に、飲料メーカー自らが地域別で値段設定を変更するような細かいエリアマーケティングを行ったりし始めています。
そんな時代であれば、より早くより柔軟に受給予測も含めたエリアマーケティングによる効率化を図ると、生産拠点からの見直しが始まる時代になってきているのかもしれません。
経済性を追求することで、輸送コストも輸送による地球環境への影響も減る。
そんな明るく実効性のあるニュースだなと思いました。