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求められる「アマゾン」ビジネスの理解と定点観測

日々流れてくるニュースの中で、最近意識している視点があります。「その事象はアマゾンとどのように関係しているか」という視点です。例えば昨日報じられたバーニーズ経営破綻の背景にはアマゾンに代表されるネット通販に市場を奪われた影響が容易に想像出来ます。

郵便の土曜日配達が来年にも廃止される、というニュースもありました。郵便物の減少や人手不足に対応と報じられてますが、アマゾンが推進しているようなデジタル化、データ活用、世界的なロジスティクス分野でのイノベーションを考えるにつけ、5年後、10年後の郵便、物流の姿がどのうようになっているか、考えるきっかけになります。

アマゾンでは今後即日発送や、ロボットを導入することで24時間年中無休のトラッキング機能が標準になるとも予測されています。

もう一つ、気になるのはアマゾン・プライム・ビデオも参戦しているストリーミング動画配信市場の行方です。昨日ディズニーが発表したのは、今年の秋(11月12日)にリリースが予定されている「ディズニー+(プラス)」において、急成長中のHulu(フールー)とスポーツ番組配信の「ESPN+」を一括購読[バンドル(Bundle)]することで月額12.99ドルで視聴可能になるプランでした。

ネットフリックスは既に世界で1.5億人の有料購読者を抱え、またアマゾン・プライム・ビデオも、1億人以上が加入しているのアマゾン・プライム・メンバーであれば見放題で、それぞれがコンテンツ製作のために巨額の投資を行っています。
今年後半から来年以降数年にかけて、動画ストリーミング配信市場において熾烈な闘いが加熱していくことと思います。この闘いの中でもアマゾンは無視できない存在になりそうです。

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今挙げた例はほんの一部であって、アマゾンが現在取り組んでいるビジネス領域は他にもファッション、スマートスピーカー、クラウドサービスなど、以下の記事で紹介されているような聞いたこともない驚きのビジネスが展開しています。

こうしてアマゾンのことを考えてみると、改めて自分がアマゾンという会社の全貌を十分に知らないことに気付かされます。

先月に始まった海外のポッドキャスト『Land of the Giants(巨人の惑星)』は、テック大手企業の足取りを辿る番組ですが、最初のエピソードは「rise of Amazon」と題し、毎週火曜日にアマゾンの今までとこれからについて詳細なレポートが行われています。第1回はアマゾン・プライムについて、第2回目はスマートスピーカーのアレクサについて、そして昨晩配信された第3回目ではフルフィルメントセンター(倉庫)について紹介されています。

昨年の夏に出版された『amazon 世界最先端、最高の戦略』(成毛 眞著)の文末に、「あまりにも全世界規模でスケールが拡がりすぎているこの状況を、今、誰かがまとめなければいけないと思い、筆を執った」と書かれています。

未来のビジネスや社会の行方を探る定点観測のひとつとして、ぜひ今後も注目しておきたいキーワードになりそうです。

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