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そろそろ立ちあがろう、俺たちジャパン

 僕は武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)の学部長として、2021年4月に立ち上げた同学部を、世界で一番イケているアントレプレナーシップ育成の場所とすべく尽力している。

 先日、2名の教員と一緒に一期生のうち29名を引き連れて、米シリコンバレーに行き、現地のスタートアップ、日本のインキュベーター、日本企業の駐在員たちと様々なセッションを行ってきた。

 最終日は全員、英語でビジネスプランやライフプランのピッチを、いらしていただいた20名くらいのゲストの前で行った。各ピッチには、ゲストの方々からコメントや質問をいただいた。僕と2名の教員も、英語でピッチを行った。

ピッチ大会終了後の記念写真 at PLUG AND PLAY

↓研修レポートはこちらに6回にわたり掲載↓

 そして研修以外にも、個人的にSan MateoのVCに訪問し、旧知の日本人起業家やベンチャーキャピタリストたちとお会いしたり、現地駐在員たちにブランチ会を企画いただいたり、そしてスタートアップとのミーティングを2社と行い、それぞれ出資を決定するなど、色々な活動をした。

Hero City (San Mateo のDraper Venture Networkのオフィス)

 シリコンバレーに訪問したのは8年ぶり。そして海外自体がコロナ前2019年の深圳以来3年ぶり、ということでものすごく「素人感」たっぷりに様々なことを吸収したのだが、一言で言うと、今更ながら改めて
「日本このまま脱皮できないとマジでヤバいぞ」
ということだった。

 これまでも国内で様々なところで、日本ヤバいな、という感触は持っていたが、まあ、とはいえ日本も暮らしやすいし、エキサイティングな感じもなくはなかったのでちょっとボケていたが、シリコンバレーに来て、日本とのエネルギーの違いを肌で感じまくった。いや、マジでヤバい。

 「シリコンバレーかぶれ」と言われようがどうだろうが、肌で感じてしまったから言わざるをえない。これはヤバい。

 この記事にあるグラフを見るとわかるように、日本はバブル崩壊直後の1995年くらいを境に、GDPで全く成長していない。一方で米国は継続的に成長し続けている。そして中国も急速に成長し、日本を追い抜いた。

 それでもGDPでは世界第3位だ。だから、まあまだなんとかなる、とか思ってしまうわけだが、違うのだ。成長していないのだ僕たちは。そして現状維持は後退なのだ。このグラフの実感を、まさに得て帰ってきた。アメリカは元気だ。

 1995年とはどんな年か。米国Yahoo!がサービスを開始したのが1994年、そしてWindows95がリリースされた年が1995年。つまり、「インターネット元年」。日本はインターネットの波に完全に乗り遅れたということだ。
 
 日本はその前の80年代、ものづくりの時代は強かった。車、電化製品は日本製が市場を席巻していた。米国の不動産や映画会社の買収がニュースになり、そこかしこに日本に関する広告が展開されていた。が、今はどうか。日本を意識させるのは自動車産業だけ。日本製電化製品は全く見なかった。

 こんなことを今さら僕が言うまでもないことかもしれない。だが、日本の存在感は小さくなる一方だ(除く大谷翔平)。

 で、その元凶は、為末さんが言われる
「何かあったらどうする症候群」
が大きいのではないかと強く感じる。なんせチャレンジしない。変革しない。創造しない。結果、新しいムーブメントが生まれないという状況に陥っているのだと思う。他人事みたく批判するつもりはない。僕もその状況を作り出した一員だから。

 シリコンバレーで話を聞いたら、誰も彼も、とにかく
・Think Big.
・Just Do It.
・Fail Fast.
を口々に言っていた。これが共通する価値観なのだろう。本当にその通りだし、だからこそシリコンバレーは、米国は成長するのだろう。言葉ではわかるが、僕たち一人ひとり、実行できているだろうか。自省を込めて、振り返り、変えていこう。

 これができないと、僕たちは衰退するのだから。

 わかりやすい例で言えば、今更ながらUBERだ。他地域ではわからないが、SFO、シリコンバレーでは、タクシーはほとんど見なかった。業界は壊滅的打撃を受けているのだろう。そのかわり顧客利便性は、アプリ、運転手のクオリティ(評価されるので)など、圧倒的に上がっている。これが日本ではどうか。おそらく「何かあったらどうする」ということで、変革が起きにくい。UBER Eatsは既存の業界がなかったし、コロナウィルスの感染拡大があり日本でも浸透したが、既存業界のリプレイス、というのは進みにくい土壌なんだと思う。

 これは経済だけでなく、政治も全くそうなのは、コロナウィルス感染防止策などでわかるだろう。ウィルスの質が変わってきて、重症化が少なくなっても、ゼロリスクにこだわり(つまりリスクが取れず)、いまさら、全数検査をやめるとか、療養期間を10日間を7日間にするとか、必需品の買い物なら外出可能、とかやっている状態だ。入国もようやっと9月7日から事前のPCR検査が不要になったくらいで。この円安でインバウンドを増やせば経済にプラスになるのに、そうした発想ができない。

 そして多くの国民はいまだに、路上でもマスクをしている。何か言われるのがいやで、変わりたくないのだ。

 何をいまさら言っているのだ、と思われるだろう。でも、シリコンバレーの空気にかぶれて、こういう状況が変わるまで、言わねばと思った。そろそろ、変わらないとやばい。そろそろ立ちあがろう俺たち。

 武蔵野EMCでは、これらのことを毎授業で言ってきた。しかし学生たちは米国でショックを受け、本当にそうだ、と刺激を受けていた。つまり僕たちの言葉はまだまだ弱かったのだ。だからもっと強く、この危機感を伝え、アクションする。

 自分が率先して動こうと。そう強く感じた。
EMCツアーでもお話しいただいたWiLの伊佐山さんも「我々は挑み続けなければならない」と言っている。

WiLにて。伊佐山さんは興銀OB仲間。

 先日、「シリコンバレーに1,000人送り込む」経産省のプランが発表された。

 これを「大挙して行くだけでは意味がない」「大人の社会科見学か」などと揶揄する向きもあるが、シリコンバレーで聞いた全ての方が
「いや、シリコンバレーに来て空気触れて、変わればいいじゃん」
と前向きだった。確かに、僕はすっかり、シリコンバレーに感化された。

 Just do it. 僕も、これから武蔵野EMCをベースに「シリコンバレー詣で」を行い、投資や教育など、様々な面から日本を盛り上げていく。とにかく、日本を抜本的にrestoreさせよう。そろそろ、立ちあがろう、俺たちジャパン。We can do it.


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