「基礎研究に支援を」は、本当に重要なメッセージ。そして、警鐘でもある。
本当に、日本の研究機関にゆかりのある方が、ノーベル賞を取ることが増えてきて、日本人として本当にうれしく思います。そして、ノーベル賞を取ることにより、子供たちに「科学」の楽しさや、やりがいも伝わることは、とても重要です。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35997230S8A001C1MM0000/
少し、本題に入る前に、「科学者」のPR活動について、考えましょう。実は、良く子供たちから聞かれるのは、「科学者」って、何しているのという質問です。文学部は、実業のイメージがあるのですが、科学は実業のイメージがわき難いのかもしれません。そして、日本では多くの政治化が文系であったり、有名な作家やコメンテーターも文系が多いので、理系の科学者って、子供たちにはわかりにくい存在なのでしょうね。それは、私たち科学者の問題であります。私も、現在はマーケティングを専門としていますが、「科学者」です。
まず、ノーベル賞は、その科学者のPR活動には、本当に有効であり、日本からノーベル賞の受賞者が出ることは、日本の科学にとっても重要です。
さて、次にこの本庶先生の「基礎研究に支援を」です。科学では、応用分野のニーズは、産業界から出ます。したがって、おのずと応用分野の研究はテーマとしてあがり、予算もつきます。なんといっても、成果がわかりやすい。したがって、予算審議もしやすいのです。
しかし「基礎研究」は、この応用研究の基盤であり、「基礎研究」なしに「応用」などありえません。しかし、成果までの道のりが長い。そして、基礎研究の初期段階は、研究者も明確な成果が説明しにくいのです。だって、新しい研究なのですから。しかし、「基礎」こそが、重要なのです。
今日、新しい政権が発足し、来年度の文部省の予算も、ご審議いただきます。ぜひ、「基礎研究」の継続的な予算措置をお願いします。今年の予算措置は、20年後くらいに花開きます。20年後、「ノーベル賞受賞者が、最近出なくなった」という会話にならないように、将来の科学技術振興の予算審議をお願いします。
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