フィジカル対面の魔法

昨日ある会社の社長と面談した。
最近も、オンラインでは講演やプレゼンは頻繁に行っている。
しかし、物理的に面と向かって人にプレゼンするのは、
半年ぶりぐらいだった。

これが新鮮で強烈だった。
相手の反応が、非言語の顔の表情や目つきによってダイレクトに
伝わってくる。即興的に話し方や言葉を変えざるを得ない。

オンラインだとこのリアルタイムの反応がない。
このため、即興的な対応力が、この半年のオンライン漬けで
全くさび付いていた。もどかしいばかりであった。

コロナ前は、毎日のように講演やプレゼンを行っていた。
そこで即興演奏で鍛えられていたジャズプレーヤーのように
反応できていたことを突然、身体的に思い出した。

しかも、準備していたプレゼンの中身も、今回
伝わりにくいところが多いことに初めて気がついた。
このプレゼンは、度々オンラインでは行っているもので、
前日も3000人の前で講演したばかりだった。
実は、それほど伝わりにくいとは思っていなかった。

しかし、3000人の反応が見えない一方通行になっていたのだ。
少人数の場合にも、オンラインでは言語によるオブラートに包まれた
反応ばかりなので、本当のダイレクトな反応は感じ取れて
いなかったことに今更ながら気がついた。

実は、1時間の面談によって、これまでのプレゼンを抜本的に
変えなければいけないことに加え、どう変えればよいかの方向が見えた。

なんと濃密な1時間だったのだろう。

これがフィジカルの威力か、と思った。
フィジカルはまるで魔法だ。

我々の中には、他人と魔法のような力でつながり合う力が備わっている。
残念ながら、オンラインでは、その能力が封印される。

この事実には向き合う必要がある、と思った。

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