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バブル後のニューロダイバーシティ

100兆円市場

メタバースが、次の主戦場だというニュースです。巨大テック企業の新たな主戦場であり、事業開拓が進むとされています。米メタ(旧フェイスブック)は、2021年だけで100億ドル(1兆1000億円)を投資するのだそうです。

セカンドライフのバブル

そうしたフロンティアであるメタバースでの土地高騰がニュースになっています。かつてセカンドライフでも同じようなことが起こりました。土地取引で億単位の儲けを出したというようなニュースもありました。20年ほど前のことだったと思います。

一気に注目を集め、個人も企業も殺到し、そして、忘れ去られ、バブルは弾けました。

バブル後のニューロダイバーシティ

しかし、その後も、セカンドライフは消滅することなく、その世界でコミュニティが形成されてきたようです。そのセカンドライフの中で、自閉スペクトラム症の人たちと対話を続けてきた社会学者の池上英子さんの記事が、とても興味深いのです。

池上さんの著書も、かつて記事でご紹介させていただきました。

その池上さんの著書の中に、オンラインコミュニケーションだからこそ対話ができるのだ、という記述がありました。対話以外の情報に心が奪われた場合でも、ログを遡って、改めて対話に戻ることができる。さまざまな情報が間引かれたデジタル空間だからこそ、情報オーバーフローにならない状況で、安心して対話ができる。そして、そうした安心できる空間の中で、想像力と創造力が羽ばたき、驚愕の建築物が生み出されている、という。

鳴り物入りで世に出てきたプラットフォームが、資本活動によってもみくちゃにされた後に、そうしたコミュニティが花開いているという状況に、自律的なコミュニティの生成にとって必要なものが何なのかを考えるヒントがあるように思えてなりません。

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