インターネットは情報提供ビジネスから、サービス提供産業への移行中なのでは

 「ぐるなび」は、皆さんご存知のレストランや居酒屋などの情報サービスを行っています。いわゆるポータルサイトの一つです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37579230Z01C18A1000000/

これからの忘年会シーズンでは、幹事の方がこのようなサイトを駆使して、忘年会の場所の手配を行っていました。この「ぐるなび」が、6四半期連続の最終減益となっています。大きな理由は、レストランなどの有料加盟店の解約とされています。その解約には、個々のレストラン、居酒屋の収支の問題もあると思いますが、ここでは利用者側の視点からこの問題を考えてみたいと思います。

「ぐるなび」が,登場したころは利用者は、非常に便利なサイトであると思ったはずです。例えば、会食や接待の場所を手配するときには、それまでは「レストラン・ガイド」や「グルメ特集の雑誌」を見て、良そうそうなお店に電話をして、予約をしていました。この時の利用者の、不満は情報の網羅性と、検索性でした。さすがに、紙の情報を、例えば価格別とか、最寄りの駅からの近さの順序に並べることはできず、それらを頭の中で行っていました。

そして「ぐるなび」の登場は、この情報の網羅性や、検索性があり、お店を探すのに便利でした。初期のころは、サイトを見て、電話を「ぐるなび」を見たとお伝えして予約を行っていました。これでも、十分便利だと思ったのです。利用者は、現在の不満を解消されることで、新しい事業のメリットを理解します。

しかし、その後「予約」もインターネットで行えるようになり、さらに便利になりました。今では、お店に電話することは、ほとんどなくなったかもしれません。

これほど、この「ぐるなび」の情報提供ビジネスは進化しているのですが、さらに問題が出てきました。それは、「Uber Eats」のようなケータリング・サービスの提供です。会社での簡単な会食を、今までは外に出かけないといけないと思っていたのですが、今では会社の会議室でも行えるとになってしまったのです。

つまり、接待や会食の目的は、「外で会食すること」ではなく、「会食をしながら、ビジネスの会話」をすることであり、場所の制約がなくなったのかもしれません。

このように、今までインターネットは「情報提供」がビジネスの中心でしたが、これからは利用者が求めている「サービス」を総合的に提供できるかかもしれません。

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