つくる人と使う人:メタバース不動産
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つくる人と使う人:メタバース不動産

新城健一(ホオバル取締役、Holoeyes取締役兼CSO)

不動産データ解放連携が進まない

官民プロジェクトが10年以上も迷走している、という記事。オープンな情報システムによって、既得権が脅かされるという業界からの反発。骨抜きにされた不動産IDの官民検討会。そういった内容の報道です。

土地取引という、空間の土台のようなもののデータ管理が、一向に進まないまま時間だけが過ぎています。不動産テックなど、掛け声は勇ましいものの、その根幹をなすデータの共有プラットフォームの実現には、まだ大きな壁があるようです。

メタバースと不動産

急激に脚光を浴びたメタバース。デジタルに共有空間を構築する発想は昔からあり、実際にいくつかのサービスが生まれ、注目を集め、そして忘れ去られてきました。

昨今のVRデバイスの低価格化と高機能化、各種センサーと解析能力の向上によって、いよいよ現実的に別世界への扉が開きそうです。

メタバースの土地高騰

空間とみると、不動産的な展開がすぐに動き出します。実際に、メタバースの土地が高額で売買されているようです。

注目を集める場所、時間、関係性。その権利をおさえることは、不動産的だと思います。テレビのCM枠は、人の注目を集める場所と時間を不動産賃貸的に提供しています。雑誌や新聞などの広告面も、ネット広告も、注目を集める場所の面積によって価格が変わるという、不動産賃貸的商品です。

メタバースでも、文字通り、デジタル空間上での土地の広さによって価格が決まり、それを商取引する動きが生まれるのは、当然なのかもしれません。

投機目的の場所となってしまうのか

資本主義主導で動き出すコミュニティムーブメントには、危うさを感じます。仕掛けられたプラットフォームに、人々が集まるのか。居心地はいいのか。新しい形の商業施設となるのか。それとも、自律的で永続的なコミュニティの場となるのか。

投機目的のお金が流れ込むことは、止めようがないのかもしれません。しかし、それがバブルを生み出すようでは、コミュニティの場となることは難しいかもしれません。

つくる人とつかう人

以前、使う人が未来をつくる、という記事を書いたことがあります。

今回も、まさに同じことで、使う人によって社会実装が実現します。そして、使う人の目的によって、つくられたものの価値が決まります。

メタバースが社会にどのように実装されていくのか。それは、使う側の私たちひとりひとりが、何のために、どのように使うのかによって決まるのだと思います。

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新城健一(ホオバル取締役、Holoeyes取締役兼CSO)
サービス多様性爆発カンブリアナイト_主宰。(株)ホオバル取締役_新規事業創出支援、ホロアイズ(株)取締役兼CSO_医療VR、ミスルトウ_コンテクストデザイン、(社)ライフロングウォーキング推進機構_理事、(社)医療リテラシー研究所_理事、学芸大こども未来研究所_教育支援フェロー