悪い口コミからマーケティング戦略をブラさないこと
今日は「口コミとの付き合い方」をテーマに書いていきます。
本日に星野リゾートの星野佳路代表のインタビュー記事を読みました。
こちらの記事、口コミとの向き合い方について考えさせられる内容でしたので、少し深掘りしておきたいと思います。
ポイントはこの言葉
悪い口コミをなくす努力はコモディティー化を促進する
詳細を掘り下げていきます。
ユーザーの口コミの使い方が変わってきている
まず、星野社長は、ユーザーの口コミとの向き合い方が変わってきていると説明されています。
サービス利用者の中で口コミサイトに投稿した人の比率は低く、統計的に信頼できる指標とはいえない。実は消費者による口コミの利用方法も賢くなっている。調査したところ、最近の消費者は総合評価ではなく、(アメニティーの充実度など)自分にとって大事な部分の確認だけに口コミを用いるようになっていた。
たしかに、消費者は口コミサイトが裏側のアルゴリズムが働き、運営側の意図でスコアが変わっていることは理解しはじめているのかもしれません。
食べログのスコアについても、以前問題が表面化しましたね。
自社のポジショニングにあった口コミが出ているかに注目
星野社長のこの言葉は、マーケティング戦略をつくっている人から出てくるものだと感じます。
供給過剰の市場で重要なのは、ホテルの個性だ。文句はないが感動もないホテルになったところで、激しい競争に巻き込まれてしまうだけ。悪い口コミを怖がらず、本当のファンを作るべきだ。
自分たちの定義しているコアターゲット層以外からの口コミや、自社の目指しているポジショニングやブランドイメージとは関係ないところでの口コミは、そこまでネガティブに捉え過ぎなくても大丈夫です。(当然、利用して頂いたユーザーには感謝の気持ちをもって向き合うことは大切ですが)
口コミによってマーケティング戦略をブラさないこと
口コミ=顧客の声とは真摯に向き合いたいですが、口コミによって戦略をブラさないことは大切だと考えています。
口コミと向き合う時のポイント
・口コミは自分たちが定義したターゲット層から出ているか?
・自社のポジショニング(独自性や競合と比較したときの差別化要素)と紐づくコメントが出ているか?
STPや4Pマーケティングミックスで定めた基本戦略が定まっていれば、ネガティブな口コミにも冷静に向き合うことができるはずです。
✔︎自分たちは誰にサービスを提供するのか?
✔︎自分たちが提供する価値のコアは何か?
悪い口コミに焦る前に、まずはこの2つの問いに向き合いたいですね。
ちなみに、「星野リゾートの教科書」はオススメ本です。
星野社長は、戦略を考える時に、経営学の理論をフル活用するようです。
戦略の土台をつくる、戦略をブラさずに実行する姿勢を見習いたい!
本日の日報は以上です。