デスクワークに自動車シート。レカロは仕事の相棒になった。
いま、自宅を含めて3つのオフィスがある。そのうち2つにはレカロシートが装備されている。第一の目的は、腰痛と首の痛みの軽減だ。以前乗っていた車のレカロシートにはとてもお世話になった経験があったからだ。
初めは、車のドレスアップ、つまりは単なるファッションのつもりで思い切って買ってみたのだが、実際に使ってみると異次元の体験だったとのを覚えている。まずはフィット感。身体カーブに沿って包み込んでくれる。そんな感覚だった。そして、しばらく乗って気づいたのは疲れない事。若い頃でもヘトヘトになった東京から兄のいた山口への1000kmのドライブも、レカロなら到着後にまだまだ走れる余裕が残ったのだ。本当に驚いたのを覚えている。
その後、レカロには飛行機の機内で出会ったり、映画館で出会ったりした。そんな時はいつも、いつかはレカロで仕事をしたいと思いを馳せていた。そして、遂に運命的な出会いがあった。仕事で顧客のオフィスを訪ねた時に、レカロ24Hチェアに遭遇したのだ。それまでは、車のシートにオフィスチェア用の脚を付けて使うものだと思っていたが、完成品のオフィスチェアが存在することを初めて知ったのだ。しかも、このシートは、220ヶ所以上にもおよぶ全国の消防指令室に広く使われているという優れものだったのだ。
既にデスクワークで腰と首の痛みはかなり酷かったが、当時はサラリーマン社長だったので、半年くらい購入を躊躇っていた。でも魅力に取り憑かれてしまい、思い切って総務に相談してみた。すると意外にも「良いですよ、購入するので色を教えてください」と言われた。本当は10万円高いレザーシリーズが欲しかったのだが、ここでも日和って、ファクリックシリーズからグレーを選んだ。1週間後くらいに納品されたが、選択は間違いなかった。車と同様に身体をしっかりと支えてくれる。シートに身を任せると自然と姿勢が整うのを実感した。
気分は上がるし、ワクワクはあったのだが、何故か首や腰の痛みは良くならなかった。車の時とは異なる結果に困惑していた。そんなある時、秘書から「そんな画面に近づいたら目が悪くなりますよ」と言われ、ハッとしたのだ。折角のレカロなのに身体でシートに触れている部分は座面だけだったのだ。シートに浅く腰掛け、頭がパソコンに近づいているという最悪の姿勢だった。車の場合はハンドルやペダルの操作があるので、しっかりと深く座って背中をシートに任せることが自然にできていのだが、オフィスでは意識しないとシートの性能が発揮できなかったのだ。
それからというもの意識して深く腰掛け、背中をシートに任せるようになった。ノートパソコンにはモニターを繋ぎ、画面の中心を目線と水平にし、頭が前に出ないように画面を手前に引き寄せた。すると、「立っているときと同じように、背骨のS字カーブの上に頭がある姿勢は負担が少ない」とチェアコンシェルジュの専門家が言うように、みるみる内に首の痛みも腰の痛みも減り、目の疲れも抑えられた。
その後、コロナ禍に入って自宅のオフィスで仕事をする時間が増えた。さらに個人での仕事の業容も一気に広げたこともあり、京都にオフィスを設けた。もちろん、そこにもレカロを導入したのだ。ただ、それは24Hチェアではなく、ゲーミングチェアを選択した。出会いはポルシェのディーラーだった。ショールームに入った途端に目に入ったのは黒とグレーと赤の3色の椅子。RECAROとポルシェのダブルネームにもう目が釘付けだった。この時はほぼ即決だった。大きなデスク、大画面モニターとアーム、既にオフィスに導入した時のシーンまで頭に浮かんでいた。
いま、まさにこの記事をレカロのゲーミングチェアに座って執筆している。とても快適で集中できている。そして先ほどのチェアコンシェルジュの記事を読みながら、姿勢のチェックしている。熟練者だと思っていたが、改善点がまだ幾つも見つかった。キーボードの位置、アームレストの高さ、そしてフットレスト。こうなったら、出来る事はなんでもやってみる。楽しく、気持ちよく、身体に負担を掛けずに、仕事を持続する。気持ちを新たなに更なる生産性向上、価値創造に挑戦していこうと思っている。