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泳げデータの世紀:「ゲームのルールを変える時かも」

 「データの世紀」では、まさに「データが石油的」な価値を持ち、そのデータの収集や、蓄積のためには、高度な情報技術がの理解が必要です。このような、時代、ビジネス・ルールに影響を与えているのでしょうか。

 この記事にあるように、企業の独占の形態、意味が変わってきました。

 まず整理しないといけないことは、企業という概念は、第2次産業革命とともに確立したともいえる概念であることです。第2次産業革命とは、「大量生産」「大資本」の時代であり、企業のスケールが重要な価値でした。そして、市場の占有率が、ビジネスの成否の判断だったとも言えました。今も、多くの企業が、規模の拡大を求めているのは、このような背景も一つの要因です。ところで、この時の規模とは、売り上げのような経済的な価値の規模を示しています。

 ところで、「データの世紀」になり、市場の独占率や、売り上げの規模の価値に加えて、新たな規模の価値が登場しました。それは、「データの占有率」「市場の制御性」という新たな規模の指標です。わかりやすいのは、「データの占有率」「データの保有率」です。いまのとこと、「データ保有数」がすぐに経済的な価値に換算できることは、少ないでしょう。しかし、市場の理解や、消費者の理解という、将来のビジネスのためには、「データの占有率」というのは重要な「データの世紀」に求められる、新たな指標です。

 では、多くのデータを集めるのはどうしたら良いでしょうか。

便利だから使い続けるサービス

 少し、利用者の視点で考えてみましょう。私は、アンドロイド・フォンのユーザーです。その理由の一つは、Googleが提供するgmailのユーザーだったからです。つまり、PCでも見ていたメールを、携帯でも見れるという便利さを手に入れるために、アンドロイド・フォンを持つようになったのです。最初は、無料のgmailのユーザーだった私が、結果アンドロイド・フォンのユーザーになり、そして今では大量のGoogleのアプリを利用します。それは、便利だからなのです。

 今まで、生活者・消費者は、便利よりも安いという価値を、重要視していましたが、スマートフォンのアプリなどは、無料なものが多く、「便利」が重要になります。つまり、アプリを大量生産したら、安くできるという競争ではなく、いかに「便利」なのかという勝負に変わったきたのです。

大量生産時代の安価は、過去のルールかも

 このような経験は、皆さんにもあるでしょう。例えば、ホテルの予約サイトも、ホテルの宿泊費は、最終的には重要な判断基準になりますが、ホテルの検索・予約サイトは、いかに簡単に便利に探せるかが重要です。

 消費税が変更され、さまざまなキャッシュレス決済が登場しましたが、これも便利さが、選択の大きな選択基準になっているのではないでしょうか。

 つまり、大量生産の時代は、「安い」が、価値でしたが、「データの世紀」の多くのビジネスは、「便利」さも重要になってきたのです。このことを、多くの企業が理解しているでしょうか。「データの世紀」になり、「ゲームのルール」が変わりました。この理解が、データの世紀を泳ぐために必要なことかもしれません。

この記事に関する関連イベントがあります。良かったら、一緒に議論しませんか。

データの世紀 新時代のビジネスルール

2019/11/01(金) 19:30 ~ 21:30

SOIL(Shibuya Open Innovation Lab) (東京都 渋谷区 渋谷一丁目13番9号 渋谷たくぎんビル 7階)

[主催] 日本経済新聞社(COMEMO運営事務局)


#COMEMO #NIKKEI

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本間 充(アウトブレイン顧問/アビームコンサルティング顧問)

1992年に花王に入社。デジタル・マーケティングをリード。現在は、コンサルタントとして企業のマーケティングのデジタル化を支援。ビジネスブレークスルー大学の講師、東京大学大学院数理科学研究科 客員教授、事業構想大学院大学 客員教授。著作として「シングル&シンプルマーケティング」

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