中間選挙、相場反応の論点整理【3つの場合分け】

いよいよ中間選挙の開票が始まっております。注目される株・為替の動きについて非常に良くまとまっている記事です。メインシナリオである「上院:共和、下院:民主」の場合、相場反応は薄そうですが、サブシナリオである「両院が共和」の場合はトランプ大統領の当選時と似たようなリフレトレード(株高・ドル高・金利高)になることが想定されています(この点、記事中コメントさせて頂いております)。よもや無いとは思われますが、「両院が民主」となってしまう場合、記事中にも示唆されるように、内政で失った求心力を外交で取り戻しに行く、という良くない展開が想定されます。これがリスクシナリオでしょう。以上、メイン・サブ・リスクの中で市場参加者は可能性が高そうなものにベットし、取引をすることになります。

なお、市場は目先のこうした材料に反応せざるを得ませんが、本当の問題は「FRBの利上げに世界経済が耐えられるか」という視点ですので率直に言って中間選挙で相場の読みが大きく変わるとは私は思いません。既に今年、新興国がこれだけ混乱に陥り、2月や10月に見られたように米金利上昇にはっきりと株価が下落で反応している以上、議会構成に拘らず、相場の焦点は「世界の資本コストであるFF金利がこのまま上がることが可能なのか?正しいのか」ということになりましょう。

また、議会構成次第で保護主義の行く末が変わることもないでしょう。通商政策は大統領権限で運営される部分が多いためです。また、中国との停戦報道も出ていますが、そもそも本当に肝心なことは2020年の自身の再選でしょうから、「失われた中間層」へのアピールを込めて現行の厳しい保護主義路線は変わらない(変えられない)はずです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37434260W8A101C1000000/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?