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脱パソコンから考えるデジタルトランスフォーメーション:スマートフォンの進化

 デジタルトランスフォーメーションについて、多くの会社で議論や検討がされているのではないでしょうか。理由はいくつかありますが、Society5.0時代、または第4次産業革命の進行中の時期だからかもしれません。新しい時代の新しいビジネス。これは、企業の生き残りには必要なのでしょう。

 ところで、このデジタルトランスフォーメーションは、企業に起きているだけではありません。私たち生活者の中にも起きているのです。これから、しばらく生活者の視点で、デジタルトランスフォーメーションを考えてみたいと思います。題して「脱パソコンから考えるデジタルトランスフォーメーション」です。

いつの間には、自分の周りに増えたIoT

 この記事にもあるように、最近私たちの周りには、IoTがあふれています。Internet of Things。インターネットの接続された機器のことです。少し例を挙げてみましょう。


 一番身近なものは、スマートフォンではないでしょうか?今のスマートフォンは、フォンという名前の通りに、携帯電話ですが、その活用方法は、まさにIoTです。スマートフォンで、インターネットの検索サービスをしますし、最近では多くの企業の社内メールもスマートフォンで確認できるようになったのではないでしょうか。

 少し先端的な家では、家にスマートアシスタント・スピーカーがあるかもしれません。「OK, Google」とか、「Ok, Alexa」などと話しかけるものです。我が家にも導入しましたが、暗い部屋でも明かりをつけることなく、翌日の目覚ましをかけたり、朝起きたら天気用法を聞いたりして、確かに便利です。パソコンのようにキーボードを使わなくて良い点も便利な理由です。

 実は、最近発売されているテレビの中にも、このスマートアシスタント・スピーカーの機能が組み込まれているものも登場しています。そして、自動車のカーナビゲーションにも、この機能が組み込まれているものが増えてきました。実は、この数年で、私たち生活者の身の回りには、このようにIoT機器が急速に増えてきたのです。

*スマートフォンに話しかける。キーボードからの解放
 さて、日本では、2019年にラグビー・ワールド・カップがあり、2020年には、Tokyo Olympicがあり、実に多くの外国の方が、日本を訪問し、これからも訪問します。皆さんは、海外の方のスマートフォンの使い方を、気にしたことがあるでしょうか。例えば、個人とコミュニケーションをするメッセンジャーの使い方です。日本の方は、メッセンジャーを、スマートフォンを、早打ちして入力し、相手のメッセージを文字で読む方が多いですよね。しかし、違った使い方をする人もいます。メッセンジャーに音声を録音して、音声で聞く人もいるのです。確かに、私のように、シニアで老眼で、そして若者よりキーボードを打つのが遅い人には、音声のやり取りの方が、楽かもしれません。もちろん、場所は選びますが。

 つまり、スマートフォンのキーボード機能を使わないで、操作するのです。このことは、生活者に起きている、デジタルトランスフォーメーションの一つではないでしょうか。

会社に入ったら、キーボード講習会?それとも、スマートフォン中心の業務。

 このことを少し拡張すると、将来の企業の中の業務スタイルの議論に結び付くのではないでしょうか。今は、多くの会社で、デスクワーカーには、パソコンが1台配布されて、それで通常の業務を行っています。

 これから入社する方の中には、スマートフォン中心に生活をしており、あのパソコンのキーボードを見たことがない人も登場するでしょう。この時に、今のパソコンが永久にあると考え、パソコンのキーボード講習会を行うのも、一つの解決方法でしょう。

 しかし、もう一つの解決方法もあります。それは、企業の中からパソコンをなくし、すべての業務を、主にスマートフォンで行う方法です。今は、まだ想像できないかもしれませんが、今のスマートフォンは、非常に高機能であり、多くの業務はスマートフォン経由でできるのではないでしょうか?

 このように、デジタルトランスフォーメーションを考える時に、実は身近な事例として、パソコンを使わないという、頭のトレーニングは、とても分かりやすく、話しやすいのではないでしょうか。まだまだ、このような整理、考え方は存在します。しばらく、この連載で考えていくことにします。

#COMEMO #NIKKEI

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