海外との情報ギャップを埋め、情報収集を効率化してくれる要約サービス「summari」
「ロシア」「ウクライナ」に関係する内容の可能性がある記事です。
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海外との情報ギャップを埋め、情報収集を効率化してくれる要約サービス「summari」

市川裕康 (メディアコンサルタント)

コロナ禍、そしてウクライナ情勢、気候変動問題、そして世界的に模索している新しい働き方など、グローバルで同じ課題に直面しなければ行けない場面が増えてます。そんな際、以前にも増して海外の情報、そして多くの場合、英語での情報収集が必要とされる機会が増えていると感じている人も多いのではないでしょうか。

先日偶然目にした米国発のテキスト要約サービス「summari」を最近利用していますが、とても便利と感じてます。以下そのサービスの概要と自分なりの活用方法をご紹介します。

summari ホームページ

テキスト要約サービス~summariとは

  • 英文のニュース記事、雑誌、ニュースレター、ブログ等のテキスト情報をAI技術を利用することで瞬時に要約としてまとめて表示してくれるサービス。

  • 要約された文章は見出しと箇条書きのフォーマットで書かれていて簡潔に概要を把握することが可能。

  • 大手メディアのニューヨーク・タイムズ、CNN、ブルームバーグ、The Economist、ハーバード・ビジネス・レビュー、The NewYokerなどの有料購読メディアにも対応(その他の有料購読メディアも今後拡充していくとのこと)。

  • ウェブブラウザーのクロームでは拡張機能、スマートフォンではワンタップ、そしてSlackでもコマンドやボタン操作で瞬時に要約が可能。

  • 将来的には有料プランが導入されるようですが現在はすべてのプランが無料で利用可能。

summariのサービスプラン

英文の調査報道の記事、「Atlantic」や「NewYorker」などの記事の場合、長文のものは1万字以上のものが多く、とても全てを読み込むことが難しいと感じます。そんな際、こうした要約サービスを利用することで、さくっと概要を把握することができることはとてもありがたいです。更に要約した文章を自動翻訳サービスの「DeepL」などを利用することで更に効率的に情報収集をすることが可能です。更にこうした記事の共有を自分が利用しているSlackなどで管理することで、自分が読んだ記事、その要約、翻訳記事、そこで大切と思った感想やメモなどをまとめて記録しておくこともできます。

少しマニアックな活用方法かもしれませんが、私の場合、海外の記事を数多く読む中で調査やレポート作成に役立てることが出来ることもあり、こうした新しいツールの進化には今後も注意を払っていきたいと思います。

日本語でも文章要約サービスの開発が進んでいるようで、「タンテキ」などのサービスに注目しています。自分の書いた文章を要約して推敲・確認するなどの用途でも活用できそうです。

タンテキ ウェブサイト

今回「海外との情報ギャップ」について触れてみたいと思った理由がもうひとつあります。私たち日本人だけでなく、世界中には「言語の壁」による制約により気候変動問題などの世界的な課題を知り、ルール策定の議論に参加できない人が数多くいるということを最近感じているからです。

言語が気候変動対策の障害になってはいけない(Language shouldn't be a barrier to climate action)」と題したTED Talkでは、グローバルな翻訳サービスを手掛ける社会起業家の活動が紹介されてます。動画では、英語が母国語でない自分の両親の母国イランを訪ねた際、温室効果ガスのことなど基本的な気候変動に関する情報にアクセスできてない人があまりに多いことに驚いたエピソードが紹介されてます。

「ほとんどの科学文献は英語でしか書かれていないため、英語を母国語としない世界の75%の人々にとって、知識の格差は驚くほど大きいものです。これは気候変動にとって大きな問題です。なぜなら、理解できないものに対して行動を起こすのは難しいからです。活動家であり社会起業家でもあるソフィア・キアンニ氏は、気候変動に関する重要な情報を100以上の言語に翻訳して提供することで、知識のグローバルな伝達を促進しています。私たちの地球の未来を守るために必要な集団的努力について、壁を打ち破るような話をします。」

TED / Countdown

また、世界的な人道分野での翻訳サービスを提供している「CLEAR Global / Translators without Borders」によると、世界で権力や影響力を持っている言語を理解し発信することが出来る35億人と、それらの言語にアクセスすることができない40億人(多くがアフリカ、南アジアなどの途上国)が存在し、そのギャップは非常に大きな課題とのことです。

日本に住む私たちは35億人と40億人、どちらに含まれているでしょうか。

以上のような要約サービス、翻訳サービスの進化は過去3年ほどの人工知能(AI)による自然言語処理の目覚ましい進化によるそうです。今後も更に進化が進み、会議などの音声情報の文字化、翻訳なども視野に入ってくると思います。私たち一人ひとりの情報武装を進化させると同時に、途上国、40億人の人に対する想像力も大切にしていきたいと思います。

過去3年間で、人工知能(AI)による自然言語処理の進化がすさまじい。その性能を決めるパラメーターの数が年間で数ケタ向上しており、人間の脳にあるシナプスの数である120兆個に迫ろうとしている。人の言葉を理解させるというのは単純なようでとても難解だ。文章を理解することはもちろんのこと、その中の文脈や感情を感じ取らなければならない。
これをコンピューターで迫ろうとしているのがAIによる自然言語処理だ。身近な例では多言語の翻訳機能や文書の読解や生成。感情分析、音声対話システム、ネットの検索エンジンもユーザーが検索フレーズの文脈を理解して適切な情報を列記する。オンラインで銀行の担当者とチャットしていたのが、実はAIだったと気づくことは既にないと思う。

日経産業新聞 [2022年2月21日]
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市川裕康 (メディアコンサルタント)

お読みくださってありがとうございます!まだまだ試行錯誤中ですが海外のテック、メディアトレンドの発信を試みてます。スキをクリックしてくださったり、シェア・コメントなどいただけたらとても嬉しいです😂

ありがとうございます。励みになります!
市川裕康 (メディアコンサルタント)
(株)ソーシャルカンパニー代表取締役 (www.socialcompany.org) 国内外のデジタルメディア動向、気候変動関連の調査・執筆、コンサルティングなどに取り組んでいます。www.linkedin.com/in/hiroyasuichikawa 静岡県浜松市在住