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なぜ東京のスタートアップ経営者が、地方の子どもたちとの対話に取り組むのか

ゴールデンウィークに、岩手県の学校3校にて講演をしてきました

コミューン代表の高田と申します。

今年のゴールデンウィークをつかって、岩手県の山間部の高校2校、沿岸部の小学校1校で講演、生徒・児童との交流をさせていただきました。各校の生徒・児童の皆さんはとても前向きにお話を聴いてくださり、みなさんのキラキラした目を見ながら、私自身が非常に刺激を受ける機会となりました。

私の母校の野田小学校(岩手県野田村)

NHKや地元紙でも取り上げていただきました。

実は私は、岩手県で定期的にこのような機会を頂いており、年間5〜10校ほどでお話させて頂いております。また、他地域でも子どもたちのお役に立てる取り組みには協力させていただいています。

東京のスタートアップの代表が、なぜ地方の生徒・児童との対話の機会に取り組むのでしょうか?

ステークホルダーサクセスへの取り組み

コミューンでは、グレートカンパニーとして、カスタマーサクセス、エンプロイーサクセス、ステークホルダーサクセスの3つを高次で実現することが会社のあるべき姿であると考えております。

ステークホルダーサクセス、つまり社会をよくする活動に取り組むことも企業として重要だと考えており、例えば生理の貧困問題に取り組む団体への寄付活動ドナー休暇の制定ウクライナ支援寄付を行っています。このステークホルダーサクセス活動の一環として、地方の生徒・児童向けの講演活動を行っています。

当然、コミューンはまだまだ小さなスタートアップですし、やれることには限りがあります。「まだ利益が出ていないから…」「まだ小さいから…」と、やらない理由はいくらでも思いつくのですが、やれる範囲の社会貢献に取り組むことが重要だと考えています。

ど田舎、金なし、非進学校からの成り上がり

講演を始めた直接のきっかけは、私のバックグラウンドに関係があります。

わたしは、岩手県の沿岸部にある野田村の出身です。

実家から東京までは、汽車(電車ではない)とバスと新幹線を乗り継ぎ丸一日かかります。少子高齢化の影響を強く受ける過疎地域で、人口はわたしがこどものころは5,500人ほど。直近4,000人を切り、小学校はひと学年30人ほどになっています。小学校、中学校と地元の学校に通い、高校から盛岡市(野田村から見るとかなり都会)の公立高校(偏差値45~49)に進学しました。

実家からの最寄り駅(無人駅)
地元の風景

開校以来誰も東大に進学したことがない(旧帝大と呼ばれる大学への進学実績が無い)高校から、数学と地理は授業がないので独学で勉強して、親元を離れていたので毎日自炊しながら、死ぬ気で勉強して東大に行きました。

もともと実家が裕福ではなかったので、大学はもちろん高校でも奨学金を借りていて、塾や通信教育などもってのほか。浪人も許されず私立受験も許されない背水の陣でした。

こんな経歴は希少だったので、大学入学後に岩手県の高校生向けにお話する機会をいただくことになりました。

そこには、希望格差がある

初めての講演で岩手に訪れたときには「みんな夢や目標あるよね。実現のためにしっかり勉強しよう!」「奨学金があるからお金はなんとかなるよ!」といったことを重視して話していたのですが、何度も話す機会をいただく中で、本当のチャレンジは「希望格差」だなと感じるようになりました。

地方だと、周りの大人の種類が少ない。自分が憧れるような仕事についている人がいない。興味のある学問を学んだ人がいない。東京に出た人がいない。世界が狭いからイメージが沸かず/具体的にならず、夢や目標にならない。
夢や目標があっても、身近に叶えた人もいないし、自分との距離がありすぎて手触り感がない。だから、自分にもできるかも、と思えず、「どうせ自分とは違う世界の話…」と思ってしまう。

これを私は「希望格差」と呼んでいて、お金の格差以上に大きな課題だと考えています。

希望、自分への根拠のない自信はすべてのチャレンジの原動力であり、成功の源だと信じています。

自身が当事者/似たバックグラウンドで、岩手の田舎→非進学校→塾や予備校無しで東大→スタートアップを起業、というとても珍しい経歴だからこそ、希望を持ってもらえるような役割を担えると考えていますし、ステークホルダーサクセスの一環として「ならではの価値」が出せると思っています。

これからもやっていきます

社員と話すなかで、岩手に限らず、他地方の教育現場でも同様の課題があることを理解しております。教育関係者のみなさん、私、あるいはコミューンにてお役に立てることがあればお気軽にお申し付けください。
(コミューンには私以外にも岩手県出身の社員が3名、その他にも地方出身のメンバーがたくさんいます!)

地方の子どもたちのためにお役に立てそうな機会があれば、こちらまでお気軽にご連絡・ご相談ください。
pr@commmune.jp

事業成長と社会貢献はトレードオフではなく、強いて言えばポジティブな相乗効果があるものだと考えています。

講演活動に限らず、コミューンでは社会を良くするための取り組み(ステークホルダーサクセス)に今後も積極的に取り組んでいきます。

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高田優哉/Commune
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