為替の先行きを考える上では極めて重要な視点を取り扱った記事です。記事の要旨は「ドル一強が崩れる中、米国に集中していた運用難民が他通貨に流れる」というもの。こうした流れが極まったのが2005~07年であり、ドルインデックス全体が下落する中で、ユーロを筆頭とするその他主要通貨、新興・資源国通貨全てが全面高となりました。その時代、ドルに負けたのは円だけでした。つまり、日本人の目から見れば「ドル安・円安」が進むという珍しい時代でもありました。この背景にはドルや円を元手とする外貨取引(ドルキャリー&円キャリー取引)が隆盛を極めた時代でもありました。この時代の再来を予想するならば「ドル安なのに円安」という相場が実現することになります。私のように「ドル安転換の中で円高は不可避」と考えている人間にとってはリスクと言える展開です。

とはいえ、こうした相場が実現するには「FRB以外の中央銀行における正常化プロセスが上手くいくはず」という前提があります。正直、そこまでの自信を抱かせるほどユーロ圏や英国のファンダメンタルズを信じきれないというのが私の基本認識ではあります。

http://jp.wsj.com/articles/SB11230485179447334640904583245020172857506

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