今、生まれた子どもはきっと免許を取る必要はない
米ライドシェア最大手ウーバーテクノロジーズのCEOはダボス会議で、「今、生まれた子どもはきっと免許を取る必要はない」と述べました。
私も同感です。
自動車を自ら運転する喜びを知っている世代は、「そんなことを言っても、運転する楽しみはなくならないよ」と考えるかもしれませんが、過去に思いを馳せてみると気付くことがあります。
馬から自動車へと移り変わる間の時代にも「馬に乗る喜びを捨ててまで、自動車とやらに乗るのか?」といった同様の会話があったのではないでしょうか。もちろん、趣味やスポーツとしての乗馬は現在も残っていますが、車の運転も同じ位置付けになると考えることもできます。
さらに、自動運転の普及に合わせて、個人の自動車保有は激減することも想定されます。車を保有する意義は様々ありますが、価値観の変遷やデジタル技術の進展により、それぞれの意義が薄れてきているためです。
・必要な時に確実に利用できる
自動運転車の最適配分が実現されれば、現在の車の稼働率を考慮すると、確実にかつ安価に自動車の利用が実現できる
・自分や家族用にカスタマイズした空間をつくれる
ネットワークに接続したサービスの普及により、どんな音楽やどんなコンテンツを好むのかといった情報に基づき、異なる車でもパーソナライズしたサービスが可能となる
・自分らしさやステータスを示す
所有物によって自分のステータスを示す価値観は時代遅れになってきている
100年間、大きな変化のなかった裾野の広い自動車産業が、自動運転とシェアリングエコノミーの荒波の中で、これから激動の時代を迎えることになるのは確実です。
日本企業が十分な危機感を持って、変革をリードしていくことを期待しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26140900V20C18A1TJ2000/
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26140900V20C18A1TJ2000/
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