景気とは「気持ちの景色」。分配より「働き、消費する若者」の所得UPを!
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景気とは「気持ちの景色」。分配より「働き、消費する若者」の所得UPを!

今日、ツイッターで「日本の年収」がトレンド入りしていて、何事か?と思ったら、元記事はこちらでした。

記事では、各国の年収推移で日本だけが全然給料あがっていないグラフがありました、それに対しては以下のツイートをしました。

総選挙に向けてどこの政党も一時金みたいな話をしているけど、明らかに「票を金で買っている」ようなもので下品極まりない。そんな一過性のものでは何も解決しないし、そんなものを分配といっているのだとしたらこの国の政治がヤバいという話。ま、本音では選挙で票が上乗せできればいいと政治家は思っているだけでしょうけど。

一方で、毎日にように「一律給付金を出せ」みたいなことを言いまくっている活動家たちもいるんだけど、あれも何も考えてない。そんな焼け石に水みたいな所得が一時的にあったところで、経常的な個人の収支構造がかわらなければなんにもならない。むしろ、こんなことを何回も続けていると「国民が国の妾化」するだけ。妾化した国民の末路は、言いたいことも言えず、ただひたすら耐え忍ぶだけの人気になる。それはソ連などの社会主義国の失敗を見れば明らか。

分配論で気を付けないといけないのは、格差が広がっているのだからなんとか分配して弱者を助けないといけない論法。

一件、道徳的で正しいように思える。勿論、本当に困っている人には手を差し伸べるべき。が、日経の記事にあったように日本のジニ係数は低い=格差は少ない。分配より先に、全体の底上げの方が急務

某政党がこれを出していろいろ言ってますが、世帯年収の中央値が下がるのは別に世帯の所得が減っているのではなく、単に所得単価の低い(若者や高齢年金生活者が多いから)単身世帯が増加したために減っているだけです。こういうのは恣意的なグラフなので惑わされない方がいい。

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とはいえ、特に20代の若者の収入が低いことは深刻な問題です。なぜなら、それは数十年後の未来を潰すことになるから。

ヤフーにこういう記事を出しました。

「年収500万円の男が普通」というが、そんなの全然「普通じゃない」という話です。記事内のグラフを見ていただければわかる通り、若者の年収の低さは驚くべきものがあります。

記事の論調は「婚活女子よ、現実を知れ」としていますが、実は隠れた問題として、500万円の所得すら20-30代で獲得できていない賃金構造問題でもあるわけです。よく非正規の問題とか言いますが関係ない。そもそも正社員であっても給料があがっていないのだから。

このヤフー記事の隠しテーマは、はした金の分配とかじゃなくて、「政府よ、企業よ、若者の給料あげたれや」なんです。

但し、もうひとつ注意しないといけないのは、そもそも「何かを得たら、必ず何かで奪われてきた」のが今までの政府のやり口。むしろ2000年以降は「何も得られていないのになぜか奪われる」時代でもある。所得が減っているのに、知らない間に税や社会保障費はダダ上がり。加えて消費税もあがりっぱなし。手取り減っているんですよね。

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給料あがらないわ、税金やなんやは増えて手取りも減るわ、じゃやっていけない。それでも10年我慢して35-40歳になれば給料あがるのか、と思いきや、先ごろ話題になったように「45歳定年制」だとか「ジョブ型雇用」だとか「雇用の流動性」だとか企業側の論理みたいなことばかり言われてますます先行き不透明。

それでも仕事には行かなきゃと頑張って通勤すれば、意識高い系のクソIT会社に「テレワークもできねえのか、能無し」呼ばわりされ、「仕事は楽しいですか?」と傷口に塩をなすりつけるような企業が出たり、ふんだりけったり。


ところで、給料あげれば、じゃあ男は結婚するようになるのか?というと、それもそう単純な話ではない。元々する人はしますが、皆婚時代のように結婚する意志はなくてもなんとなくしてしまった半分の男たちは、もはや「面倒くせえ」状態に突入しています。そもそも9割が結婚したいなんてメディアの情報は正しくないから。

結婚生活や子育てにはすごいお金がかかるという恐怖もあるだろうし、家事育児の分担だなんだかんだ、いちいちうるさいこと言われるのだったら、自分のことは自分でできるし、そもそも「結婚のメリットってなに?」状態なわけですよ。

この記事で書いたように、もう「結婚は贅沢消費」であり「嗜好品」です。

たとえ、今後若者の所得が増えたとしても、結婚に一度ネガに印象を植え付けられた世代は結婚する意欲を消失してしまうでしょう。

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しかし、景気とはあくまで「人間の気持ちの景色」なので、景気がよくなることで、人々の意識が変わることはあります。みんなの給料があがるということは、それだけ消費も増えるということです。特に、若者の消費が増えれば、そこにはエネルギーが生まれます。

子育て世帯への給付もいいんだけど、景気を作るエネルギーのある「働く若者たち・消費する若者たち・羽目をはずす若者たち」をもっと支援した方がいいんじゃないの?と切に思います。200万円台の年収で汲々している若者たちは可哀想だ。

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荒川和久/「結婚滅亡」著者

長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。

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11/13に新刊「結婚滅亡」が発売です!他著書「ソロエコノミーの襲来」 「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済等でコラム執筆したり、テレビ・新聞によく出ます。独身研究家として活動させていただいてます。メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。