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行動の一貫性より、思想の一貫性を

先日、世界観と世界設定について、少し議論する機会がありました。世界観は、Worldviewであり、その世界をどの立脚点から見ているのか、という価値基準に似たようなもの。世界設定は、より詳細な、その世界の在り様について記述されているようなもの。その場では、そんな風に落ち着きました。

カンブリアナイトでは、世界観から話すことを勧めています。具体的アクティビティではなく、価値基準をにぎり合うこと、その先に実現したい世界を描くこと。ここが握り合えれば、無理にアクティビティをすり合わせる必要がなく、たとえバラバラに活動したとしても、同じ世界を目指して手を組めるからです。

前回のカンブリアナイトでは、僕自身の行動を、このフレームで整理してみました。

世界観として、「閉塞感のない世界」というものがあります。二重否定の表現になっているので言い換えると「今日できないことができる明日」です。

モデルストーリーは、様々な領域で異なるものを描くことが可能です。医療・健康領域ならば、病気や怪我で様々な制限がかかる生活から、それが改善され「健康な毎日を取り戻す」世界や、加齢により次第に行動の制限が増えていくという変化に対する「アンチロコモ、自由に生きられる」世界。教育領域ならば、これからの自立分散型社会の中で「自由に生きられる力を身につける」世界。事業領域ならば、様々な可能性にチャレンジできる「プロジェクトベースで人と手を組み共創できる」世界。閉塞感のない生活を、それぞれの領域で思い描くことができます。それは、閉塞感のない状態が実現した際の、制限からの解放であったり、能力の拡張であったりします。

その上で、具体的アクティビティとして、参画しているいくつかのプロジェクトが見えてきます。そこでの動き方、働き方、関わり方は、必ずしも一貫していません。ビジネスデベロップメントであったり、プロジェクト起案であったり、イベント主催であったり、プロジェクトのコンテクストデザインであったりします。しかし、閉塞感のない世界をつくるための活動という一貫性があります。

これからの社会において一貫していくべきは、この世界観だと思うのです。行動の一貫性よりも、思想の一貫性の方が大切な時代がくるのではないでしょうか。自分がこれができる、こうしたキャリアがあるので、それを活用して次の仕事を探したい。という動き方ではなく、こういう世界を大切にしたいと考えているので、こういう動き方をしたい。

このGW、自分の根幹にある大切なものは何かを振り返る時間を持つのも悪くないかもしれません。僕も、改めて整理してみたいと考えています。

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