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アニメ&食の海外コラボ:外食チェーンはアニメ人気も活用してみては?

「はま寿司」を展開するゼンショーHDがドイツの寿司メーカーを子会社化するそうです。いよいよ、日本の寿司チェーン店がドイツに進出するのでしょうか。個人的にはアニメとのコラボ企画を実施するのか、気になっています。今回はそのあたりについて情報を整理してみました。


「スシ・サークル」とは?

日経新聞が掲載したプレス発表には、寿司のテイクアウト店を221店舗、回転寿司店を7店展開するとあります。このテイクアウト店はスーパー内に出店する小規模な寿司販売コーナーのことを指していると思われますが、拠点がノイ・イーゼンブルクにあると読み、俄然、興味が湧いてきました。というのも、この町は筆者の住むフランクフルトの南側に隣接する隣町なのです。
という個人的な事情だけでなく、フランクフルトには欧州の主要ハブ空港もあり、航空貨物の拠点でもあるので、世界各地から新鮮な寿司ネタが集まりやすい環境が整っていると見ることもできそうです。

「スシ・サークル」が運営する回転寿司店。フランクフルト市内中心部、フランクフルト証券取引所のすぐ近くにあります。(筆者撮影)

ドイツにおける寿司、日本企業の進出状況

調査会社Businesscootの調べによると、ドイツの寿司レストランは2021年時点で1,000件を突破し、増加傾向にあるようです。フードデリバリー分野のレポによると、寿司は2022年に4位、2021年3位とピザやハンバーガー、ケバブ、中華と並び人気のカテゴリーでした。

欧州における日本の外食チェーン店といえば、ロンドンにはカレーの「カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)」やうどんの「丸亀製麺」が出店しており、ラーメンの「一風堂」はパリでも人気と聞きます。ドイツにも出店の噂は過去にもありましたが、筆者の知る限り実現には至ってないと思います。

一方で、ドイツに進出済みの日本のチェーン店といえば、衣料の「ユニクロ」や「無印良品」くらいで、外食産業はなぜか手つかずの状態です。

ゼンショーといえばアニメコラボ

ゼンショーHDは、アニメとのコラボ企画でも経験が豊富な企業でもあります。「はま寿司」とは2019年に『僕のヒーローアカデミア』とのコラボを実施ていますが、例えば、『エヴァンゲリオン』とのコラボは、グループ内の複数の業態ブランドで展開されていました。『鬼滅の刃』とコラボした「すき家」もゼンショーHDです。

今回のプレス発表を読むと、「はま寿司」を展開するとは書いてませんが、ドイツの寿司が「高品質・低価格」化しそうなのは想像できます。

しかし、それだけでよいのでしょうか。つまり、「高品質・低価格」に加えて「付加価値」を提供することで、利潤の最大化に突き進むべきだと筆者は思うわけです。

アニメコラボを横展開してみては?

というわけで、筆者がゼンショーHDに期待したいのは、すでに経験豊富なアニメとのコラボ・マーケティングのドイツでの導入、展開です。そしてそれは、実店舗にだけとどめておくのはもったいない考えます。「スシ・サークル」がスーパーでいわゆるパック寿司を販売しているのなら、販売ブースをイベント会場に持っていくことも検討すべきでしょう。

ここ10年くらいの傾向として、ドイツでは日本文化イベントは若者を呼び込むためにアニメファンに注目し、アニメファンイベントはアニメを入り口に日本文化を取り込むことで拡大傾向にあります。どちらのタイプのイベントも数、規模が増えつつある中で、アニメx寿司のコラボは日本文化とアニメファンの両方に広くアピールすることで、高い効果が得られそうに思うわけです。

今回は以上です。ゼンショーHDのドイツ進出は、「高品質・低価格」だけでも現地企業と差別化できるので、成功する可能性は高いと思います。しかし、さらにアニメコラボという「付加価値の提供」を通じて、業績をブーストさせる可能性もあるのではないかと筆者は見ています。

皆さんはどう思いますか?


タイトル画像:フランクフルト市内の「スシサークル」の様子。筆者撮影。

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