売れるモノと評価されるモノの違い
お店やブランドをやっていると、お客さんに売れるモノと業界内で評価されるモノが必ずしも一致しないことがある事に気づきます。この違いを知っている事は商売をしていく上でとても大事ではないでしょうか。
カンヌ映画際にみる売れるモノと評価されるモノの違い
カンヌ映画際で是枝監督の「怪物」が脚本賞や日本映画初のクィアパルム賞を受賞したというニュースがありました。受賞おめでとうございます。
是枝監督とカンヌ映画際と言えば、「万引き家族」で最高賞のパルムドールも受賞しています。
では「万引き家族」の興業収入ってどのくらいだったのかと気になって調べてみると、国内で45.5億程度とのことでした。
日本歴代の興業収益の1位は「 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」で400億円超え。「万引き家族」の約10倍でした。
どちらも素晴らしい作品である事は間違いないですが、世界的な映画際で最高賞を含め圧倒的に評価された映画が興業収入という面では、ベスト100にも入らないのです。「万引き家族」関連のある記事には、パルムドール受賞がなければ7億円程度の興業収入予想だったと書かれていました。
実は店舗やブランドで商売をやっていると、似たような事が起こります。
専門家の品評会で優秀な成績を残したモノが必ずしも一番売れるモノには成らないと言う現象です。
マーケティングと技術という評価軸の違い
このような現象はなぜ起こるのか?
恐らく専門家が評価する観点と、一般消費者の評価する観点が違うからであると思います。
特に専門性の高い業界になればなるほど、専門家の評価の観点と一般消費者の評価の観点が一致しない現象はよくおこるのではないでしょうか。
Minimalで売れている点数で比べると、サンドクッキーと板チョコレートではサンドクッキーの方が売れています。
しかし、品評会や専門家の評価は板チョコレートの方が高い事があります。
では、具体的にどう違うのかを考えてみると、マーケティング軸と技術軸の違いではないかと思いました。
売れるモノは、広く世の中に求められているモノをきちんとマーケティングしている結果売れている。
一方で、専門家に評価されるモノは、業界内専門性、つまり技術力の高さや解像度が評価されている。
たしかに、Minimalのサンドクッキーはお客さんの声を元に開発された商品で、板チョコレートは創業から豆からチョコレートをつくる技術を一番わかりやすく表現した商品です。
ものづくりブランドを経営する中で、この違いを理解しておくことが重要なのですが、どちらか一方に偏ってしまっている事が多くあるような気がします。
両方できるからこそ、店舗やブランドが強くなるし、存続する
ものづくりのブランド経営や店舗運営を考える上で、マーケティング軸と技術軸の両方を持っている事が非常に大事です。
マーケティング軸だけだと、一時の流行り廃りに左右されてしまうかのしれません。
一方で技術軸だけだと、一部の専門家しかわからないニッチなものになってしまうかもしれません。
つまり、どちらか一方のみに偏るとブランドや店舗のサステナビリティが担保できません。
両方できる店舗やブランドは、売れるモノで儲けて、それを技術や研究開発に投資して、結果評価されるモノを生み出すという好循環を生み出しています。
両方できるからこそ、店舗やブランドは強くなるし、結果として変化する世の中で長く存続し、評価されて売れるブランドになります。
マーケティングにも技術にもバランス良く投資していく事が経営という観点では求められると思います。
当然、売れるモノと評価されるモノが一致する世界線はありえます。
そういうモノを生み出せるブランドが世の中に大きな影響を与えるブランドであり、長く存続できるのだと思います。
Minimalでもこのことを肝に銘じて、お客さんに向き合い、売れるモノ=お客さんの欲しいモノは何かという事を理解し続け、一方でチョコレートを造る技術を粘り強く探求し続けるという両立を続けていきたいと思います。
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