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トレーサビリティがなぜ重要かを考える~③エシカル消費

エシカル消費というのは地球や社会、ヒトを含めたあらゆる生物を考慮して作られたモノを購入すること、を言います。「水を飲む」という行動をとるにも、マイボトルを持ち歩くのが一番いいのかもしれませんが、なかなか果たせないというとき、ペットボトルの中から再生できるものを選ぶほうがいいですし。

「チョコレートを買う」ときにも、労働搾取がない製品を手に取りたいですし。「お寿司を食べる」ときには、どこから来たかはっきりわかる品質のものを手が届く範囲の値段に収まって提供されていることが必要ですし。さらに言えば、あと何年で食べられなくなる、という脅しがない状態を維持したい、ものですよね。そう考えると、毎日の何気ない消費ですら、将来に続く消費になっているかどうか、サステイナブルかどうか、は重要になっていると気づきます。

日本でも若い人を中心にこうした考えは根付き始めたとか。本当にそうかどうかはわからないのですが、同じ値段、同じクオリティだったら、トレーサビリティ(追跡可能であること)のはっきりしたものを選ぶという考えを根付かせることは少なくとも今後は重要になっていくと思います(すでにそうだ、とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、全体的に言えば、我が国の消費はまだそこまで至っていないと思われます)。

自分さえよければいい、という発想ではなく、どうせなら地球にもいいもの、環境にもいいもの、社会の誰かの犠牲に成り立っていないもの、を選びたい、と考える人が増えて、消費行動が変わっていくことがエシカル消費。このエシカル消費を実践する人が増えれば、企業の選択そのものが地球環境を含めて、おのずと課題解決を踏まえたものへと変化するはずです。

しかも、消費者は強い。消費の嗜好が変わるだけでなく行動が変われば、企業もそれに合わせなければ生き残れません。自分の消費の積み重ねが、企業の判断を変えるとしたら。エコに注目が始まるから、スターバックスはプラスチックストローをやめました。スーパーはレジ袋の有料化を推進中ですが、この7月からは全小売店に対し有料化が義務付けられます。我々の日々の買い物なんてとんでもなく小さな買い物かもしれないけれど、割と大きいインパクトがあるものと考えていいのではないでしょうか(完)。


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