人手不足倒産は決して悪い話ではない。むしろ今年は不況型倒産増の可能性。
基本的に人手不足による倒産増は、企業の新陳代謝が進むという意味で、マクロ的には必ずしも悪い話ではないでしょう。
不況型倒産が増えていたらまずいですが、人手不足倒産が増えているということは、マクロ的にみれば倒産の質が良くなっているといえます。
ただ、民間の需給だけで賃金が決まるわけではない介護スタッフ不足による倒産は、公的なてこ入れの必要性を示しているでしょう。
問題は、人手不足と言われている割に賃金が上がらないことです。
背景には、解雇規制が厳しくて労働市場が流動化していないことに加えて、デフレの中で出世してきた経営者の多くがデフレ脳から脱却できていないことも一理あると思います。
なお、記事中には「人手不足による倒産が押し上げる形で「19年は全体の倒産件数が増加に転じてもおかしくない」」となってますが、個人的には消費増税と五輪特需ピークアウトと世界経済減速で日本経済が景気後退に入ることから、今年はむしろ不況型倒産が増えると思います。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39682530V00C19A1EA1000/