この地球上には「結婚相手のいない男たち」が余りまくっている
未婚男性と未婚女性の人口差は340万人(20-50代に限定しても300万人)いるという話は過去にもしました。日本全国の未婚女性がすべて結婚したとしても300万人の未婚男性には相手がいないということです。
これが、「男余り現象」というものです。
再掲しますが、各年代別の 男余り数は以下の通りです。
75歳以上で男女逆転しますが、それは悲しいかな、未婚男性が未婚のまま寿命が尽きてしまったからです。
こちらの記事で、この「男余り現象」都道府県別ランキングも発表しました(→茨城県が第一位)。
尚、このデータは独身研究家の荒川が独自に算出したものですが、日本テレビ「月曜から夜ふかし」でも紹介されました。
ところで、この「男余り現象」は日本だけの問題ではありません。もともと男児の方が出生率が高く、乳幼児死亡率も高かったため、結果として男女比はほぼ同数になっていたわけです。医療の発達によって乳幼児死亡率が下がれば、当然「男余り」という状態に陥るわけです。
アメリカでも592万人の男余りですし(2012年データ国連)、中国に至っては、桁違いの3350万人が男余りです(2010年データ国連)。そして、なんとインドにいたっては、5000万人の男余りになっています(2001年データ国連)。
この4か国に限らず、新興国以外はほとんどが「男余り現象」が起きていると言えます。
国連のデータが調査年次バラバラのため世界全体の男余りは把握できませんが、少なくとも中国・インド・アメリカ・日本の4か国だけで、9300万人もの未婚男が「結婚する相手がいない」のです。
ソロ社会化は決して日本だけの特異な現象ではなく、医療の発達に伴う乳幼児死亡率の改善と平均寿命の延びという、一見無関係な事象と密接に関係しています。わかりやすく言うと、文明が発展すればソロ社会化になるのです。
男にとっては受難の時代です。しかし、こう書くと、未婚女性は全員結婚できそうなものなんですが、現実はそういう数字合わせのようにはいきません。結婚しない女性も増え続けていますから、実質結婚できない男は、もっともっと多いのです。
「いや、でも、最近は離婚も多いし、再婚する女性と結婚するという手もあるよね」という意見もあるでしょう。
ところが、どっこい、離婚した女性は離婚した男性と再婚するパターンが多く、離婚した男性は初婚女性と結婚するパターンが一番多いのです。僕はこれを、合法的な「時間差一夫多妻制」と呼んでいます。そんな身も蓋もない現実についてはこちらの記事をご覧ください。
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