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コロナ渦で変わった働き方 海外在住組の受難

コロナ渦で海外在住組としては劇的な変化がありました。約2年など長期に及ぶ危機から日本への本帰国者も多かったです。

海外残留組としては、「こんなに長く日本に帰らなかったことはなかった」という声が多いです。それは海外経験が20年といったベテラン組の声も同じでした。

ボーダーが閉じられ、日本に一度帰ったらいつ戻って来られるのか分からない。2週間のホテル隔離など、海外居住者としては片道切符で出稼ぎにきているのだと身にしみました。真剣に思い悩むと過呼吸になりそうな時もあって、あまり考えずに目の前のことに集中をするようにしました。長期間家族と会うことができずに、精神的にきつかったという友達の声もよく聞きます。

・働く上で課題だったこと

働くことで課題だったこととしては日本や他の国に出張に行けないことです。特に国が小さく、マーケットが小さい国では稼ぐことが容易ではありません。新しい仕事の開拓が非常に難しいと感じました。日本はマーケットが非常に大きく人口も大きいので内需でやりくりができる国なのです。しかし、人口が少なく外需に依存する国もたくさんあります。そうした国はボーダーが閉じていると決定的なダメージを受けます。

・どのようなアプローチをとってきたか

そんな中、マーケット開拓としてはデジタルマーケティングに力を入れました。具体的には広告料を上げて、顧客にリーチできるように工夫をしました。

また、オフィス代など固定費の節約をできる限り徹底しました。コワーキングスペースなどを活用してオフィス代を節約したり、知人とサービスをシェアすることでカットしました。外国で法人を立ててビジネスをするには日本で法人を維持するよりも一般にコストがかかります。更に、どの国もコロナ渦によって膨大な支出がかさみ、様々な価格に転嫁されつつあります。外国人への目に言えない圧力も高まります。そんな中、ますます経営者としてのコストは上がらざるを得ない状況です。

・どのような結果が得られたか

マーケットが小さくなった割には売上等を維持できたのではないかと思います。日本企業の決算を見ていてもコロナ前に好業績だった企業ですら、利益が減ってかろうじて黒字を維持している状態の企業も複数見受けられます。コロナ渦で好決算を叩き出すIT企業などはほんの一握りなのです。

厳しい状況の中でもコストカットやサービスの改善を日々続けておけば、ボーダーが開き、マーケットが回復をしたら急激に需要が回復することが見込めます。

このような厳しい時期には無理をせずに支出を徹底カットし、すぐにキャッシュ化できなくても種まきをし続けることが大切なのではないでしょうか。

リーマンショックの時も同様の経験をし、失業などどん底まで落ちたことがあります。どん底まで落ちると後は上がるしかありません。時間があって種まきができる時に仕込んでおけば、数年後に色とりどりの花が咲くのだと信じてビジネスを継続しています。

#日経COMEMO  #コロナ禍で変えた働き方

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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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