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Do&Checkループがコンプレックスを得意に変える~Voicyでの実験の日々が生み出した「しゃべり力」の成長~

 Potage代表 コミュニティ・アクセラレーター、そしてVoicyパーソナリティの河原あずさです。Voicyでは「つながりをデザインするコミュニティ思考AtoZ」という番組を2022年3月13日から毎日配信し、約600回の配信数を積み重ねています。たくさんのリスナーに日々聴いていただき、本当にありがたく思っています。

 2022年3月にVoicyを始めて、およそ1年半ほど放送を続けています。最初の1週間ぐらいは、実はとぎれとぎれの更新でしたが、途中から毎日更新に切り替えて、もう日々欠かさず、土日も欠かさず放送を続けています。

 放送回数は、まもなく600回を超えようとしていまして、フォロワーさんも、おかげさまで1,600人を超えています。Voicyコミュニティにおいては登壇することが最大の栄誉である日本最大の音声フェス「Voicyフェス2023」にもリスナー推薦という形で登壇でき、思った以上に順調にいろんな方に聞いていただいているな、と思っております。

 10,000人の有料観客を動員したVoicyフェス2023では、旧知の仲であるおもちゃクリエーター・高橋晋平さんと対談しました。彼は「1日1アイデア」という番組をVoicyで月~土で配信していて、ときどきお仕事でも絡む仕事仲間でもあり、Voicy友達でもあります。「どうしたもやりたい企画を通すには」というお題が与えられた対談だったのですが、これが僕たちらしく一筋縄ではいかない展開になりまして、X上では「なんだこのオチは!」と大爆笑があふれる結果になりました。真面目なビジネスコンテンツでありながら、笑いがおさえられない新感覚トークコンテンツになったと自負しています。ぜひ下のリンクから聴いて下さい。

僕と晋平さんの対談を聴くには、Voicyフェスの「プレミアムリスナー」という仕組みを使って、Voicyフェス参加料の3,900円の支払いが必要です。Voicyフェスで10/25~27の間行われた計60の対談が聴けるので、僕らの対談でも元はとれますが、他の対談もぜひ聴いてみてください。特にお薦めなのはキングコング西野さんと爆笑問題太田光さんの対談です。これだけで10,000円の価値はあります。

 さて今日は、なぜ僕がVoicyを始めたかという話をしつつ、人が成長するときに大事なこと、成長を目指すために必要なエッセンスについて書きたいと思います。ぜひ最後までお楽しみください。


ファシリテーターからスピーカーへ:Voicyでの挑戦

 そもそもの話、僕は元々、人に対して一方通行で何かを喋るということに関してすごくコンプレックスを持っている人間でした。

 僕のお仕事は「ファシリテーター」がメインです。人の話を引き出す、人の話を聞く、対話の媒介になる、そのあたりが得意ゾーンです。

 だから、人の話を面白くすることに関しては、それなりに経験値もあるし、けっこうやれるぞという手応えはあったんですけど、自分自身の喋りを面白くするということに関しては、実は特に何も意識せずに生きてきました。

 ところが、会社を辞めて、独立すると、そして著書を出版すると、途端に、人様の前に出てお話をする立場になったわけです。

 色々な企業さんの組織開発プログラムで前に出て、講師的なポジションでお話をしたり、講演に呼ばれてプレゼンテーションをしたり、オンライン、オフライン関わらず、色々な場所に出て何かについてお話をする、そういう機会が増えていきました。

 そうすると、苦手だとかコンプレックスがあるとか、もう言ってられないわけです。

 これは自分のスキルとして「話す力」を磨いていくしかないなということにだんだん気づき始めました。

 そんな悩みを抱えていた2022年2月に、yujiさんというヒーラー(いわば星座を中心とした占い師です)の方に、自分の星回りを見て頂いたことがありました。yujiさんは「風の時代」というキーワードを世に発信されている方で、とても売れっ子な方でしたが、タイミングがあって、たまたま見て頂くことができました。

 そのときに「あずさんは発信ができる力のある人だから、それは意識的に使った方がいいですよ」ということを 言われたんです。

 占いの結果なんていうものは、当たるも八卦当たらぬも八卦なので、その判断は人それぞれだと思いますが、そういう風に言われてみると「ああそうか、自分には発信力があるのかもしれないな」と、いい意味での暗示みたいなものに、僕はちょっとかかったと思うんです。もしかしたら、対面で僕と話してみて、直観でyujiさんは「もったいないな」と思ったのかもしれません。

 力はある。けど、それが引き出されていない。じゃあ、ちゃんと修行しなきゃな、って思ったんですね。

 それで、かねてより、僕の知り合いがたくさんパーソナリティーをやっていたVoicyに応募しました。Voicyのパーソナリティは審査制で、その通過率は5%と狭き門です。けど幸いにして、スタッフの方に僕の本の読者の方がいて、滑り込むことができました。

 せっかく審査が通ったのだから、日々頑張って、とりあえず1年ぐらい毎日喋っていたら、もしかしたらおしゃべりがうまく上達するかもなという風に思って、えいやと発信をはじめてみました。僕の知り合いのパーソナリティさんには、たまたまですが、毎日発信をしている方が多かったので、自然と毎日更新に移行していきました。

Do&Checkループが生み出す継続的改善と成長

 結果を言うと、僕がかつて持っていた「喋りに対するコンプレックス」がだんだん溶け始めていることに気づかされる日々です。

 なぜコンプレックスが溶けてきているのかと言ったら、もうひとえに、毎日10分以上、Voicyの中で喋り続けているからだと思うんです。

 そして実は、僕はただ毎日喋っているだけではありません。収録後は何度も聞き返し、公開後はリスナーさんからの「いいね」の数や視聴人数のデータを確認し、喋りの改善を繰り返しているのです。

 初期の放送回を聴いてみると、話のスタイルや、語り口が、かなり変化してきていることに気づかされます。

 もちろん、癖は残っていますが、キーメッセージの伝え方や、、話やエピソードの混ぜ込み方、あるいは語り口の強さ、メリハリ、そういったものは毎日毎日、僕が、色々な実験をしながらやってきた結果、相当変化してきていると思うのです。

 その結果、聴いて下さる方の数はもちろん、リピートして聴いて下さる方の割合や、「いいね」をつけて反応してくれる方の割合は上がっています。通常、音声配信は普通に続けていくとこれらの数値は下がっていく傾向がありますが、微増を日々続けているということは、コンテンツとしての「しゃべり」の力が、ちょっとずつ上がっているということかな、と前向きに解釈しています。

 こういう改善というのは、一朝一夕には起こりません。仮説を立て、検証がてら実行し、その結果を元にまた仮説を立てていくという繰り返しが、大事です。

 これを僕は「Do&Checkループ」と呼んでいます。

 みなさんご存じ「PDCA」はビジネスの現場でかなり定着していますが、今の時代では、フィットする場面だけでなく、そうではない場面も増えてきています。特に新規事業領域や、環境変化が速い業態においては、PDCAは相性がよくないのです。

 僕も昔、大企業で新規事業をしていたのでわかるのですが、例えば、新しい事業をつくるのに、いちいち120%の企画を生み出そうとすると、特に大きな組織に属している場合、企画のフェーズだけで1年2年と、あっという間に過ぎてしまう現象がたびたび起こります。

 そうなると、その1年2年の間に世の中のトレンドは一気に変化していて、最初に立てた仮説が、その時点では合っていても、時間がたつにつれてどんどんずれた方に行ってしまう……そんな現象が起きてしまうのです。

上の記事より。ほんとに日本の大企業ではこれが起きているのです。

例えば、「PDCA(計画・実行・評価・改善)」や「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」。日本企業はこの2つが大好きだ。重要な内容ならわかるが、重要でないものまで同じ労力や時間をかける職場が多い。上司が安心のため部下にそれを求め、こまめにやる部下を評価しがちだ。

 一方で、思いついたアイデアがあったら、そこから仮説を立てて、小さく実行して、実行結果からフィードバックを得ていけば、その1年2年という同じ時間を使う間に、アイデアのブラッシュアップがきいて、仮説の精度がどんどん上がっていきます。

 失敗が許されない時代においては、大きく計画をして、石橋をたたきながら大きく実行をすることが必要でした。しかし、不確実性が高まり、失敗が許される世の中においては、ちっちゃく実行をして、ちっちゃく失敗をして、その失敗から学び、小さな改善を数多く回していくサイクルをつくることが、あらゆる個人や組織にとって大事なのです。

 Voicyの放送は、1日10分足らずなので、ちっちゃいチャレンジの繰り返しです。

 しかし、それを仮説⇒検証⇒仮説⇒検証というループを細かく回して、その改善ポイントを意識しながら、日々行動に落とし込んでいくことで、だんだんと自分の意図に近い喋りができてきている気がします。

 そして、次のフェーズには、多分もう何も考えずに、すらすらと、いろんな人に響く言葉、そして自分自身にも響く言葉が出てくるフェーズになってくるはずです。それは多分、2024年、2025年と時間が進み、「守破離」の考えでいうところの「破」のフェーズから「離」のフェーズに移り変わっていくと、きっと、さらに、その喋り、発信ということに関して新しい地平が開けてくるのではと考えています。

 僕のVoicy放送は、毎日、365日やっておりますので、ぜひ聴いていただいて、一緒に伴走していただいて、その成長を感じ取っていただけるとすごく嬉しいなと思っております。ぜひ聴きに来てください。よろしくお願いいたします。

※編集協力 横田真弓(THE MODERATORS & FACILITATORS受講生)

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