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マスクのモヤモヤ=ドイツのイベント事情から

ドイツのフランクフルトでは、優勝した地元サッカーチームの凱旋パレードに20万人のファンが殺到する一方で、日本映画祭では屋内のマスク着用が義務付けられました。今回は、最近感じるマスクルールについてドイツのイベント界隈の事情をご紹介してみたいと思います。

欧州と日本ではここ数ヶ月は、新型コロナウィルスの感染拡大による医療逼迫は落ち着きつつあるようです。そんな中、経済・社会の再開に向けて、いわゆるコロナルールが緩和され、マスクの着用ルールも変わりつつあるようです。

日本とドイツのマスク着用ルール

そこで気になるのは、マスク不要か着用かといった安易な2元論の存在です。以下の日経新聞の報道によると、日本政府の方針として、「屋外で人と十分な距離がある」などの場合はマスクを外しても良く、「公共交通機関での通勤・通学時」と「屋外で近い距離で会話」はマスク着用を継続する場面としています。

ドイツでは3月から段階的にコロナ規制が緩和され、5月末現在では、マスク着用義務が継続しているのは公共交通機関と医療機関くらいです。

つまり、イベントは屋内・屋外を問わずマスク着用の義務は撤廃されています。

フランクフルトのサッカーファンと日本映画ファン

冒頭のフランクフルトでの事例に戻ります。

フランクフルトのサッカーチーム「アイントラハト・フランクフルト」は5月19日、欧州リーグという欧州の都市対抗戦のような大会で優勝し、翌20日にフランクフルトで凱旋パレードが行われました。町は10万人の人出を予想し、「非常事態」扱いとし大規模な交通規制を実施しました。(以下の記事はドイツ語ですが、写真を見るだけでもその殺到ぶりが覗えます)

実際は20万人のファンが殺到したという報道(以下の記事)もありました。いずれにせよ、屋外とはいえ、ソーシャルディスタンスがまったく確保できない状態でたくさんの人が集まり、その多くはマスクを着用していませんでした。(実は筆者も様子を見に中心部に行ったのです)

フランクフルトでは5月24日から29日まで日本映画祭「ニッポンコネクション」が開催されました。期間中に上映される長短・新旧の日本映画は100本を超え、「日本国外最大」、「世界最大規模」の日本映画祭とも呼ばれています。ドイツの有力紙『フランクフルト・アルゲマイネ・ツァイトゥング』もドキュメンタリーやアニメもあると上映作品の幅の広さを紹介しています。

この「ニッポンコネクション」では公式サイトによると、マスク着用ルールは、「屋内に限りマスクの着用を義務付ける」としていました。(以下はその該当ページ、英語)

会場には筆者も足を運びましたが、建物の各出入り口にはセキュリティスタッフが立ってて、マスク着用を確認していました。この映画祭の会場となる文化施設は割りと通路も狭く、映画の上映ルームも座席間隔が短いので、ソーシャルディスタンスの確保が難しくなっています。

つまりです。フランクフルトを例にとっても、マスク着用ルールは「義務」が終了したことにより、各主催者の裁量によるものになっています。こうなると、基礎疾患のある方たちなどを中心に自衛がより一層求まれるのではと感じています。

まもなく開催される大型アニメイベント「ドコミ」では?

筆者は6月4日、5日にアニメファンの大型イベントへの参加を予定しています。日本に向けても何度もレポ記事で紹介している欧州最大級のアニメイベント「ドコミ」ですが、最後にここのマスク着用ルールも紹介してみたいと思います。

「ドコミ」の公式サイトによると、会場内でのマスクの着用は今年は「推奨」とし、イベントスタッフや施設の従業員については「義務」になっています。
ちなみにここで言うマスクは、「医療用マスク」または「FPP2規格のマスク」となります。布やウレタン製のマスクは、ドイツでは現在認められていません。

また、先の「ニッポンコネクション」では入場の際のワクチン接種の確認はありませんでしたが、「ドコミ」ではドイツで3Gルールと呼ばれる「ワクチン接種証明」または「迅速検査による陰性証明」、「快復証明」のいずれかの提示が課せられます。(以下はその該当ページ、ドイツ語)

今、求められるのは慎重さ?

このように、筆者の身近なイベントだけでも現在、マスク着用やコロナ規制ルールに関しては対応が異なっており、分かりにくい状況になっています。このあたりの事情は、日本には伝わりにくいかなと思い、今回取り上げてみました。

日本政府の方針同様に、屋内でソーシャルディスタンスが確保できないような状況であれば、ドイツも「義務」が終了したからといってすべて撤廃するのではなく、「推奨」くらいにとどめておいて着用を促すくらいの慎重さがあったほうがいいのかなと筆者は思いました。みなさんはどう思われますか?

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タイトル画像:日本映画祭「ニッポンコネクション」のメイン入り口付近で筆者撮影。


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