
外部環境に振り回されないために、外部環境を理解する言葉を知ろう
今日は「外部環境を正しく把握する」をテーマに書いていきます。
マーケティングの世界では、外部環境を分析するという言葉がよく使われると思います。
皆さんも下記のような言葉を使うことあると思います。
・マクロ環境を分析する
・ミクロ環境を分析する
・トレンドを理解する
etc
これらの言葉の違い、自分の中で持てていますか?
もし持てていないようであれば、とりあえずの情報収集が増えてしまう危険があります。
たくさん調査・分析をするけど、あまり戦略や実行につながらない・・・という状況に陥ること多くありませんか?
自分も一時期、分析好きの性格もあり、外部環境に関する情報を集めることが目的になってしまう時期がありました。
外部環境を正しく把握するために理解したい4つの言葉
この4つの言葉だけ理解しておけると、外部環境に振り回されにくくなります。
①マクロ環境
②ミクロ環境
③ファッド
④トレンド
解説していきます。
マクロ環境とミクロ環境の違い
マクロ環境とミクロ環境の違いを見ていきましょう。
マクロ環境
組織がコントロールできない、政治、社会、人口、文化など
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ミクロ環境
組織がコントロールできる、顧客、競争、社員、仕入れ先など
マクロ環境は、PESTのフレームワークで分析する要素です。
ミクロ環境は、3C分析や5Forceなどのフレームワークで分析する要素です。
情報収集する時はマクロとミクロどちらの視点で調べているのか、調べた情報はどちらに当てはまるのかを分類する習慣をつくると整理しやすいです。
ファッドとトレンドの違い
もう一つ、ファッドとトレンドという言葉があります。(トレンドは聞いたこと、使うこと多いと思います)
ファッド=短期的で重要度が低い
⇅
トレンド=ある程度の勢いを維持しながら発生している現象
インプットした情報は、ファッドとトレンドで分類すること。
重要度が低いファッドではなく、重要度が高いトレンドと向き合う癖をつけると、外部環境に振り回されにくいはずです。
ファッドとトレンドの違いは、コトラー先生の名著でも触れられています。
外部環境を分類するマトリックス
ここまでマクロ⇆ミクロ、ファッド⇆トレンドの4つの言葉の定義を整理してみました。
マーケターの外部環境との向き合い方をマトリックスで整理してみました。
理想の状態は、マクロ・ミクロ環境それぞれの、トレンド=長期的&重要度高の領域を見極められていることです。
トレンドの先にある文化(カルチャー)や社会課題(必要性が高いもの)と向き合えることは、さらなる理想。
外部環境と向き合う時は、何となくフレームワークに当てはめて分析するのではなく、このマトリックスを意識しておけると、リサーチの生産性が上がると考えています。
おそらく、日々のニュースとの向き合い方も変わるはずだと思っています。
外部環境に振り回されないために、外部環境を理解するための言葉・フレームワークはもっておきたいところです。言葉とフレームワークをもっておけると、社会・市場・顧客を眺める解像度を高めることができ、それが戦略の質を高めることに繋がります。
本日の日報は以上です。
補足メモ
日々の仕事でも、PESTや5Forceなどのフレームワークで重要な外部環境を分析して、チーム内で共有しておくことは大切だなと感じています。
PESTや5Forceなどの外部環境を分析するフレームワークは、「実行と遠い」のでやらなくて良いか・・と思いがち。
— 黒澤友貴/マーケティングトレース (@KurosawaTomoki) December 7, 2019
チーム内で社会や技術トレンドへの考え方がズレると戦略もズレる。これが無駄な議論になったり、意思決定を遅らせたりする。
少し面倒でも外部環境は言語化してチームで共有しておこう。