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子どもにかかるお金を知ろう

2023年6月13日、政府はこども・子育て政策の強化に向けて「こども未来戦略方針」を打ち出しました。

このこども未来戦略方針のPDFを見ると、冒頭に次のようなことが記載されています。

・少子化のスピードが加速し、日本が危機に直面していること
・若者人口が急激に減る2030年までが重要な分岐点
・若者・子育て世代の所得向上に全力で取り組む
・若者・子育て世代をライフステージによる切れ目なく支援する

こども未来戦略方針より

実際に上記のように政府も危惧しているとおり、国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、少子化の理由は圧倒的に「子育てや教育にお金がかかるから」となっています。

子どもにかかるお金大全」(光文社)より

ですが、子育て世代の支援を強めるとはいっても、なかなかすぐには実現されないもの。

そこで、支援の受け手側である子育て世代もお金に対する知恵を深め、子どもが大きくなるまでにしっかりと子育てにかかる教育費を貯められる体制を作っておくことが必要になってきます。

お金を貯められる体制とは

子どもがいる家庭でお金を貯められる体制を作るためには、次のようなことが大切です。

1.家族会議をし、価値観や子育ての方向性をすり合わせる
2.子どもの誕生から大学卒業までにかかる費用を知る
3.先人の事例を知る
4.投資を始める
5.自身の家計をシミュレーションする

1.家族会議をし、価値観や子育ての方向性をすり合わせる

子どもがいる家庭でお金を貯められる体制を作るためには、まず家族会議を行い、お互いの価値観やお金の使い方の方向性をすり合わせることが最も大切です。

というのも、子どもが小さいうちにどんな習い事をさせたいのか、中学受験はさせたいと思っているのかなど、子育てについての考え方が夫婦で違っていると、のちのち思わぬ選択肢が出てくる可能性があるからです。

たとえば中学受験させないと思って10年くらい過ごしてきたのに、パートナーがいきなり中学受験に熱が入りだしても、高額の塾代や私立の入学金・授業料の準備ができていない場合もあります。もっと早くから想定していれば、10年間きちんと投資しておいたのに・・・というようなケースですね。

また教育費に限らず、夫婦それぞれがどういった趣味にお金を使いたいと考えているのかなどをきちんと理解しておくと、夫婦間のトラブルが起こりにくくなります。たとえば夫は釣り道具に、妻は旅行に毎年いくら使いたいということを隠さず、事前に伝えてお互いが理解しておくことで、気負うことなくお金を使うことができます。また、そうした趣味に使うお金の上限を決めておくことで、家計のプランニングもよりしやすくなるでしょう。

こうした話を家族会議でしていただくと、お金を貯めるための土壌が固まっていきます。

2.子どもの誕生から大学卒業までにかかる費用を知る

お金というのは目標があった方が貯まりやすいもの。子どもが生まれたときから大学を卒業するまでの間に一体どれぐらいの費用が発生するのかを知ることで、大まかな目標ができるでしょう。

また、最もお金がかかる時期がいつなのか、どのくらいかかるのかなどが見えてくることで、その時までにしっかりと準備しておこうと思うことができるでしょうし、子どもが幼少期であまりお金がかからない時期に頑張って貯金を作らないといけないということも浮き上がってくるのです。

こうした子育てにかかる費用の推移を俯瞰的に知っておくことで、より現実に即した貯蓄プランを作ることができるようになるのです。

3.先人の事例を知る

子育てには先輩たちの逸話が多く残されています。これは教育費を貯めたい家庭のお金の使い方に関しても同様です。

家計に金がどんどん流出する穴が開いているケースにはどのようなものがあるのか、それはどのように解決すればいいのか。

先人の事例を知ることで、自身の家計を見直すことにも繋がります。

4.投資を始める

お金を貯められる体制を作るための手段の一つが投資です。子育ては長い時間がかかりますが、投資も良いパフォーマンスを安定的に出そうとすると、長い時間をかける必要があります。子育てと同じように投資に向き合っていただきたいと思います。

国が国民を「貯蓄から投資へ」と行動させるために定めた税制優遇制度であるNISAをご存じでしょうか。聞いたことがあるよという方は多いかもしれませんが、2022年の金融庁の調査によると、まだ日本の成人でNISA口座を持っているのは16%程度だそう。

この数字は、裏を返せば、84%の人が持っていないということ。こうした事実を見ると、まだまだ日本人には投資が浸透していないんだなということを強く感じます。NISAは2024年から大きく内容が変わり、素晴らしいものに生まれ変わります。ぜひ本記事を機に、投資をしている側、NISA口座を持っている側に立ってください。

5.自身の家計をシミュレーションする

そして1~3までのポイントをきちんと押さえた上で、エクセルシートを使って、ご自身の家計をシミュレーションしてみてください。

毎年いくらの収入があって、いくらの支出があるのかを入力していくことで、将来的に何歳で貯金額がいくらになるかが明確に見えてくることでしょう。

シミュレーションの結果、「今のままでは足りない!」ということが分かったとしても、悲観的に捉えないでください。むしろ「お金が足りなくなる日が来る前にそれを知れたことで、今から何らかの対策ができる!」とポジティブに捉えてください。

「子どもにかかるお金大全」(光文社)より

まとめ

ここまで「子育てのためのお金を貯める体制を作る」ことについて見てきました。

以下の「NISA、保険、助成金もすっきり分かる 子どもにかかるお金大全」では、ファイナンシャルプランナーとしての知見から、これまでの5つの内容をより具体的に解説しています。

また購入特典として、家計のシミュレーションシートも無料でついてきます!

早く行動すれば、その分早く結果が出るもの。

お子様がいるご家庭、これから子どもが欲しいなと考えているご家庭の皆様は、少しでも早く本書を手に取って、準備を始めていただきたいと思います。


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寺澤伸洋@FIREしたビジネス書作家
最後まで読んでくださって、ありがとうございました! これからも楽しみながら書き続けていきます!