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ブロックチェーン活用シナリオ50業種。CBInsightsが描く未来予想

ブロックチェーンの動向をリサーチしている中で、どうしても日々の生活、業務との接点が見えにくい、と感じることが多いことがあります。ただ昨年からいろいろなニュースを眺める中で、少しずつ、具体的な実用化のイメージも感じられる報道も見かけるようになりつつあります。

今週の日経新聞の中で紹介されていた米CBインサイツからの翻訳記事、「拡がるブロックチェーン革命、仮想通貨に続く10業種」という記事はそんなことを感じさせてくれる一本でした。

以下10の業種の解説において、具体的な事例も含め描かれています。ヘッジファンド分野のヌメライは世界各地のアナリストに暗号化されたデータセットを送り、予測モデルを構築してもらうスタートアップ。ID認証分野の「Blockstack(ブロックスタック)」や「uPort(ユーポート)」、ライドシェア分野の「米スタートアップ企業Arcade City(アーケードシティー)」など、注目企業が数多く紹介されています。

1.銀行、2.対話アプリ、3.ヘッジファンド、4.投票、5.インターネットのID・ドメイン名システム(DNS)、6.重要インフラのセキュリティー、7.ライドシェア、8.ネット広告、9.暗号取引所、10.教育・学問

また、記事文末にはオリジナルの記事へのリンクがあり、こちらを見ると、全50業種の残り40業種も閲覧が可能です。気になったのでカテゴリタイトルのみ翻訳してみました。

11. 車のリース・販売、12. 産業IoT & メッシュネットワーキング、13. クラウド・ストレージ、14. クラウド・コンピューティング、15. 予測、16. 音楽・エンターテイメント著作権&IP(Intelectual Property)、17. 株式取引、18. 不動産、19. 保険、20. ヘルスケア、21. サプライチェーン・マネジメント、22. エネルギー管理、23. スポーツマネージメント、24. ギフトカード&ロイヤリティプログラム、25. 政府&公的記録、26. 銃所有記録の追跡、27. 遺書・遺産、28. 小売、29. チャリティ、30. 法の執行、31. 人事、32. ビジネス・企業のガバナンス、33. クレジットの履歴、34. 3D プリンティング・製造、35. クラウドファンディング、36. コモディティで担保された通貨、37. 図書館、38. 出版、39. 漁業、40. 写真、41. 公的支援、42. ビデオストリーミング、43. ゲーム、44. 食品・飲料、45. 空の旅、46. 穀物・農業、47. ギャンブル、48. 製薬、49. トラック貨物、50. 廃棄物管理

16番目に挙げられている音楽・エンターテイメント著作権・IP管理に関しては今月始めに話題になっていた以下のJASRACによる2020年を目処にしたブロックチェーン導入のニュースが思い出されます。

JASRACは2018年10~11月に日本IBMと共同で実証実験を実施し、楽曲の利用・徴収・分配データをブロックチェーンで管理できることを確認した。2019年夏にはより実際の業務に近い形で2回目の実証実験を計画しており、2020年にも一部業務で本格導入したい意向だ。
 JASRACの年間の徴収・分配額は約1100億円に上る。1件の楽曲利用で生じる著作権使用料は1円に満たないケースも多く「トランザクションの量でいえば小さめの地銀に相当する規模」(JASRACの伊沢一雅常任理事)という。

少し遠いものとして感じていたブロックチェーン技術が2019年を通じて、どのように取り扱われていくのか、そのような社会的な浸透の様子に興味があり、このような備忘録をメモしてみました。50職種の解説も折に触れて見返して見たいと思います。




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市川裕康 (メディアコンサルタント)
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