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【決定版】2022年エンタメ・スタートアップ

Mintoの水野です。SNS・Web3領域で漫画・アニメ・キャラクターなどをクリエイターと共に創っています。エンタメ・スタートアップです。

この数年間、Saas系のスタートアップに当たっていたスポットライトが、久しぶりにエンタメ・スタートアップに当たった2022年でした。そこで、今回は、水野が今年、気になった日本のエンタメ・スタートアップ企業、プロジェクトなどをピックアップしていきます。決定版と書きつつ、偏りについては、ご容赦を。

VTuber:ANYCOLORのIPOなど

今年1番のエポック・メイキングといえば、2022年6月のANYCOLOR社のIPO。IPO後、時価総額3,000億円を超えたのも凄まじいのですが、にじさんじのファンコミュニティの強さと価値をIPOで示し、新しいエンタメ経済圏を作ったのは、本当にすごい事。YouTubeでのスパチャ収益だけでなく、グッズ、イベント、企業コラボなども含めたIPとしての経済圏の強さ。

VTuber領域だと、ANYCOLOR社と双璧をなすカバー社(hololive)は、独自のメタバース空間「ホロアース」などプラットフォーム展開、海外展開(特にUS)などで非連続成長をしていて今後どう進化を遂げるのか。また、Brave Groupは、VTuber事務所の統合の核にいて、ゲーム、音楽、Web3、メタバース領域へもエンタメ領域を広げていくなど面の取り方が広いですね。

YouTubeだけでなく、メタバース、Web3との親和性という意味でも、2023年もVTuberを核にした事業の展開は、興味深いです。VTuberの祖であるActiv8社とアソビシステムの共同事業「ANNIN」など、まだまだ新しい事業機会がありそうですね。

ANYCOLOR

カバー

Brave Group

Activ8 & アソビシステム


YouTube & TikTok発:メディア連携

YouTubeの漫画動画(アニメ)はこの数年、様々な会社がトライしていました。今年は、テイコウペンギンや混血のカレコレなどの作品で成長しているPlott社が1番話題に上がることが多かったです。他の作品としては、ケイコンテンツ社の「ヒューマンバグ大学 闇の漫画」など、単なる再生数の為のインパクトより、キャラクターやストーリーにファンがつき始めているの印象です。

IP・コンテンツ文脈からは少しずれますが、リアリティショー×格闘技的なコンテンツとしては、朝倉未来さんのBreakingDownも一気に大人気コンテンツになりました。YouTubeスター輩出サイクルができているのがすごい。

TikTok発のIPに目を向けると、気が付いたら380万フォローワーを超えていたキャラクターの「あさみみちゃん」を運営しているアダビト社。TikTokの圧倒的なリーチ力・認知度を生かしたIP展開が今後どこまで伸びるのか、楽しみですね。

YouTubeやTikTokを使った漫画・アニメ・IP展開は、2023年は、Webtoon、ゲーム、SNSなどの他メディアとの連携で大きな非連続成長がありそう。テレビ番組とYouTubeの垣根もなくなりプロデュース方法もミックスしていく事で新しいコンテンツが生まれそうです。

Plott

ヒューマンバグ大学

BreakingDown


アダビト


VR / メタバース領域:法人連携

2022年は「メタバース」がバズワードになり、多くの人や企業に注目されました。VR領域でハードウェア(VRゴーグル等)と共に進化してきた、メタバースサービスは、既存のPCやスマホでの利用ニーズが増え、そこにフィットさせた結果、法人向けサービスとしても事業成長しています。

メタバース・プラットフォームとして国内最大規模のclusterは、ユーザー向けの機能、サービス、コミュニティを強化しつつ、SAO、Fate、タカラトミー社などIPホルダーを巻き込んで新しいユーザーの取り込みも進めている印象。バーチャル渋谷に代表される法人連携でしっかり収益と実績を作れているのもビジネス的には強いですね。

法人連携という視点だと、メタバース構築プラットフォームを提供するambrの「TOKYO GAME SHOW VR 2021」は、かっこよかったですねー。Hikky社も法人利用文脈でよく話を聞きました。

VR空間でのバーチャルライブでは、VARK社、XRライブに必要なソリューションが一式揃っているSPWNのBalus社もニーズにはまっている感じ。

VRゲーム・メーカーとしては、完全に、独自路線で、世界展開を進めるMyDearest。ディスクロニアが2022年10月時点で、Questストアの世界1位のレビューの高いゲームになるなど、今後も、グローバルでの大ホームランは近そう。

cluster

ambr

Hikky

VARK

Balus

MyDearest


ライブストリーミング:進化と派生

この数年で、急激に伸びたライブストリーミングサービス。17LiveやDeNAのPococha、ツイキャス、Showroomなどが有名です。ツイキャスは2022年3月にIPOしましたね。DeNAは2021年に、ライブストリーミング×VTuberサービスの「IRIAM」を買収しています。

GREEの子会社Reality社が運営する、ライブストリーミング×VTuberサービスの「Reality」も順調に伸びているようです。もはや、ライブストリーミングだけでなく、メタバース領域の事業として広がっていますし、海外でのユーザーが80%超と発表しています。

また、ライブストリーミングの拡張という意味合いでは、ゲーム実況サービスを運営するミラティブ社が、新たにゲームとゲーム実況を融合させたゲーム体験=ライブゲーミングと定義して事業を拡大しているのが話題になりました。

Pococha

ツイキャス

Showroom

IRIAM

REALITY

 ミラティブ


Webtoon:スタジオ急増

今年は、韓国発の縦型カラー漫画のWebtoonの制作スタジオ事業にも、一気にベンチャーが参入してきました。漫画・イラスト制作に強いフーモア社、YouTube漫画からシフトしたソラジマ社、Webtoonの原作にもなる小説プラットフォームも運営するtasky社、朝倉未来さんのwebtoonが話題になったLOCKER ROOM社など。

ピッコマ、LINE漫画など韓国系のアプリが強かったアプリ/プラットフォームレイヤーでも、アカツキ社から新たに、HykeComicがリリースされました。

弊社(Minto)も2022年にWebtoonスタジオを立ち上げ、今夏にリリースしています。現在10数本のWebtoonが進行中。日本のWebtoon業界の現状をまとめた、中川のnoteがめちゃわかりやすいのでぜひお読みくださいー。

フーモア

ソラジマ

taskey

LOCKER ROOM

Hyke Comic

Minto & Webtoonまとめ

Web3:新しいエンタメ

Web3領域は、今年前半は絶好調、後半は冬・氷河期という浮き沈みの激しい1年でした。Web3企業は、国籍があまり関係なく、個人プロジェクトとの境目も曖昧ではありますが、ざっとまとめています。

チェーンのレイヤーだと日経新聞1面広告やドコモとの提携が話題になったAstar Network。NFTマーケットプレイスでは、TofuNFT(X2Y2と提携)のCOIN JINJA社は、本当にGlobalで戦えている数少ないスタートアップだと思います。

国内外のゲーム会社と提携を発表しているDouble Jump Tokyo社、日本のIPホルダーとの提携とファンコミュニティ領域で事業を広げるGaudiy社、キャプテン翼のゲームを発表したThirdverse社などはメディアにも多く露出され、期待値の高さが伺えます。

個人やコミニュティを巻き込む形のプロジェクトも、続々と生まれていて、世界最大のNFTマーケットプレイスOpenSeaで世界1位になった「新星ギャルバース」、日本発の3DアバターNFT「Metaani」、コミュニティ主導の顔が長ーい生き物達のアートコレクション「VeryLongAnimals」などが話題になりました。

弊社(Minto社)は、Web3領域では「キャプテン翼」「Zombie Zoo」のWeb3メタバースなど、IP×NFTコンテンツでの事業展開が大きく広がった1年でしたよ。

Astar Network

tofuNFT

Double Jump Tokyo

Gaudiy

Thirdverse


新星ギャルバース

Metaani(メタアニ)

VeryLongAnimals

Minto


その他:経営統合など

Podcast、音楽、eスポーツなどのジャンルは、そこまで追えてません。他にもたくさんあると思いますが、あくまで水野が注目していたベンチャーに絞ったという事でご容赦を。

最後に、今後のエンタメ・ベンチャーのあり方を示唆する動向として、エンタメ・ベンチャー領域で経営統合した3事例を挙げておきます。Brave Group、Plott、そして弊社(Minto)です。流行り廃りの早いエンタメ事業を非連続で成長させていくためには、エンタメ企業の統合は必然だと思っています。ぜひご参考に!

Brave Group

Plott


Minto


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