Kwaiの教育コンテンツの充実が凄い。tiktokとの競争は続く
Kwaiってアプリ知ってますか?
ショート動画は日本でも「tiktok」が10代,20代を中心に流行ってると思います。中国でもそうなんですが「tiktok」(中国名は「抖音」)には強力なライバルがいます。それが「Kwai」(中国名は「快手」)で、国内市場では規模も収益もいい勝負してます。
「快手」誕生の経緯と創業者については昔noteに書きました。
■「快手」の教育コンテンツがどんどん増えてきた
前にも紹介しましたが、中国のショート動画は女の子がダンスしてるだけの時代はとうの昔に終わり、あらゆるジャンルの動画がアップされています。なかでも、勉強熱心な中国ユーザーからは教育系が注目されています。
従来の教育では教える側も教わる側も物理的な制約がありますね。でも動画プラットフォームで教育系コンテンツを配信すれば、配信側はレバレッジをかけてたくさんにリーチすることができるし、学びたい側もいつでもどこでも見れて、お互いWinWinです。これは当然なことで、今はYoutubeなどでも行われていること。そして時代はショートムービー時代に突入。
「快手」は教育系コンテンツ制作者へのシステムをアップデート。教育コンテンツをパッケージとして売る機能と教育コンテンツをライブ動画で配信する機能を提供し、ユーザー数が大幅に増えているのです。
10月17日に「Fast Data Research Institute」が「2019 Fast Hand Education Ecological Report」を発表しました。この報告書によると、プラットフォーム教育の短編ビデオの累積制作ユーザー数は2億人に達し、教育ビデオの1日の総プレイ数は22億回以上、1日の「イイね」平均は6000万を超えたとのこと。
その中でも「快手」での短編教育ビデオの投稿者数は100万人、前年比で100%以上増加しました。さらに1日の合計視聴時間は約734年、1日の平均視聴者数は1億人、1日の平均生のライブ動画は2000万を超えています。
確かに、youtubeとかにいって、長い動画で勉強系のコンテンツを見るってけっこうカロリー使いますよね、その点ショート動画で短い時間でサクッとならOKって気持ち、すごくわかります。オンライン教育業界もショート動画を受け入れ始めてきています。
■教育系と言ってもその種類はさまざま
教育と言うと学校の授業みたいな内容を思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません。学校の教育や受験教育、成人教育に加え、生活、撮影、eコマース、美容、書道、工芸などが需要があり、供給コンテンツもどんどん増えている。
↑中国語のまとめスライドを拝借してきたので読みにくいかもですが、年代や男女で求められる教育コンテンツが違うよと
18歳未満のユーザーは一般的な学習項目だけでなく、コンピューター、アニメ制作、体操にも関心があります。18〜30歳のユーザーは写真撮影を好み、30〜45歳の農業機械、書道、45〜60歳のユーザーは資産運用と花の植え付け、60歳以上のユーザーはお茶、チェス、アートといった感じ。
そしてコンテンツ提供側もプロフェッショナルが増えてきました。
例えばヨガを教えるロージーは、アメリカンヨガリーグの公式インストラクター。多くの有名人にヨガを教えていて、「オスカーの背後にいるヨガ教師」として知られています。彼女の高品質のコンテンツには30万人以上のファンがいる。ロージーは、学習しやすいボディシェーピングアクションに加えて、人生への向き合い方を伝えることも重視しており、ヨガを実践する過程で徐々に生徒がファンに変化していきます。
他にも、野菜を育てることをファンに教える男で「种菜是门艺术」(野菜を植えることは芸術への扉)という名言で有名な「棚长」(Péng zhǎng)。彼自身の野菜栽培の経験を体系的に教えることで、彼は手っ取り早く「教師」になり、彼のコースは多くの中国ユーザーに受け入れられてます。かなり若いですね、彼は。
■止まらない勢い、コンテンツ制作側へのメリット
2018年6月から2019年8月まで、快手の有料教育プラットフォームの月間平均加入者は95%以上増加し、有料加入者の累計数は160万人を超えました。「快手」は「抖音」に比べて、地方都市でのシェアが高いことが強みなのですが、ここでは北京などのビック都市から地方都市まで幅広くカバーしているとのこと。
これは主に、プラットフォームのコンテンツ配信の秀逸さとライブ配信機能との良好な連携によるものです。迅速な分散型配信とソーシャル属性により、コンテンツ発信者が適切なユーザーに効率よくアプローチできて、その結果すばやくファンを獲得。
報告書によると、教育コンテンツの作者の51%がショート動画販売コースを利用し、その95.2%が収益をあげている。また、43%がライブ放送でコース販売し94.9%が収益をあげているとのこと。
「優れたコンテンツ」と「顧客獲得」の効率が極めて優れていると評価されています。無料の優れたコンテンツは新しいコンバージョンをもたらすため、ユーザーはトラフィックを集めることに苦心する必要がありません。ここがyoutubeや他のプラットフォームとは違い素晴らしい。
■今後の変化は、まだまだチャンスあるのか
2018年6月にリリースされたのは「快手1.0」と呼ばれ、今年7月にリリースされた「教育エコパートナープログラム」では「快手2.0」と言われています。
2.0に進化したことにより、「知乎」や「喜马拉雅」「育学园」など他のプラットフォームで教育コンテンツを出していた企業や発信者が「快手」に参入してきました。
オンライン教育市場には多くの課題があって、今まで最も困難なのは顧客を獲得すること。顧客を獲得するために企業は大変な努力をする必要があり、しかも投資しても何も得られない可能性が高かった。そこに出てきた「快手プラットフォーム」は新しい形式の教育と対話、そして巨大な消費者基盤と言われ注目を集めています。
なので中国はショートビデオ時代の教育の可能性を考え、たくさんの人が実践し始めました。日本も最近youtubeで教育系のコンテンツが流行ってきてますよね。中田のyoutube大学は面白かったです。でも中国ではそのステージは5年前でした、今はもう数歩先を進んでいます。
僕もかわいい猫たちを教育する動画を発信するKOLになるチャンスを虎視眈々と狙っていますよ(ΦωΦ)
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(参考記事)
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