複業の第一歩目は自分に「スキルのハッシュタグ」を付けること
株式会社Another worksの大林です。複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営しながら、日経COMEMOのKOLとしても約2年間毎月キャリアや複業について寄稿しております。
KOLを始めた2年前と比べて大きく時代が変わっているなぁと実感するのが間違いなく「大手企業の(社内/社外)副業解禁」です。
大分県出身の私にとって嬉しいニュースとして、JP西日本が今年2022年の9月に乗務員など現場職や事務職を含めた2万人を対象として社内副業を解禁しました。社員にスキルを磨く/新しく身につけてもらうことが目的だと思いますが、リスキリングの観点でも非常に価値のある一手かと思います。
自分にスキルのハッシュタグを付ける
複業解禁されて何から始めたらいいか悩まれる方におすすめなのが、自分にスキルのハッシュタグを付ける作業。自己分析に近いですが、自分という人物の分析というよりは、どんなスキルを身につけているのか発見する作業です。
そもそも転職活動と複業先を探す作業は企業の目的が根本的に異なってきます。転職活動(企業の場合はキャリア採用)の場合、企業は即戦力性よりも将来性や育成における成長性を重視しますが、複業採用(業務委託採用)の場合はいますぐに必要なスキルを持ち合わせているか、即戦力性を重要視します。つまり、転職活動での自己アピール=複業活動での自己アピールという等式は成り立たず、これに気づいていないと上手く採用されない傾向にあります。
転職活動をしたことがある人は履歴書や職務経歴書を書いたことがあると思います。私も経営者として日々多くの方と面談をする中で読んできました。イメージですが、履歴書は職歴を抽象化したデータであり、職務経歴書は職歴を実績や活動内容をより具体化したデータです。複業活動で重要なことは職務経歴書の自己データをより第三者目線で俯瞰的に見て、「スキル」として可視化することです。
エンジニアだと分かりやすく開発で扱える言語をスキルとして可視化し、実績と共にアピールできるでしょう。マーケターや営業職などはいかがでしょうか?
例えば、「1万人のユーザー獲得にマーケターとして従事」などの職歴を持つ方をスキルでハッシュタグを付けてみると、「#toCマーケ」「#webマーケティング」「#facebook広告」「#ライター採用」「#WordPress」、、、などなど沢山ハッシュタグを付けれると思います。
なぜ重要かと言いますと、業務委託採用をする企業はそのスキルの有無で判断し、面談などで再現性の有無を確認するからです。経歴だけみるとなんか凄そう、という人もスキルに落とし込んでみると手を動かしてたのは実は部下だったり、みたいなケースはよくあります。手を動かしてほしいのに実績だけで採用してしまうと実はディレクションに長けている方だった、みたいなミスマッチを防ぐためにより慎重にスキルを判断するのが業務委託での採用現場で起きていることです。
自分を知る
本業での実績を数値化〜スキル化することで喜怒哀楽することもあると思います。自分のやってきたことって実は何もスキルが身についてないのではないか、個人の力よりもチームの力での実績だった、ルーティンをスキル化と数値化したら見栄えの良い感じになった!など気付きが沢山あると思います。どんな感情であれ、自分を知ることが一番重要です。そして会社の看板を外した(もしくはこれから会社都合で外される時代にもなるかもしれない)時に自分のハッシュタグスキルの少なさに気づくよりは断然良いでしょう。
つまり、もしアピールするスキルがないという方でも大丈夫です。スキルがないことに気づいた時点で優位に立っていると考えてください。あとは本業でスキルを身につけるか、それとも複業でスキルを身につけるか。
複業の対価は金銭報酬が全てではありません。自分に持ってないスキルや経験を(時にはボランティアででも)複業で身につけることができます。それを経験報酬・スキル報酬と私は呼んでいます。
是非、一度このタイミングで考えてみてはいかがでしょうか。読者の皆様のキャリアが素晴らしいものになることを祈っております。
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