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外国人は、私のコミュニケーションの先生です。

結構多くの外国人と働いてました。

 日経COMEMOの企画で、 #外国人社員に何を期待しますか  という意見募集があったので、私の経験を少しまとめてみます。何か、参考になればと..

 私も、さまざまな外国人と一緒に働いてきました。会社のビジネス・パーソンとしては、私のグループに外国人がいたこともありました。そして、40歳代には、私が海外の拠点に出かけて、ビジネスの議論をすることが主たる仕事だったので、本当にさまざまな国の方と一緒にお仕事をしました。

 また、大学で授業や研究を行う時には、そもそも大学には多くの外国籍の学生が多く、日本人だけの授業に出会うと、逆に「今日は、日本語で楽だな」と思うような感覚になっていました。

 このような経験もあり、私にとってビジネスや研究の現場で、外国人がいるか、いないかは、あまり気にならない点になっています。そもそも、日本の企業は多くの場合、拠点が日本にあるだけで、ビジネスはグローバルでしょう。本当にグローバルなビジネスを行うのであれば、外国人がいることは、ごく自然なことでしょう。

最初は、些細な違いが面白かった

 でも、このような感覚になったのは、私が海外の拠点に行き、私が現地で外国人と思われるような立場で仕事をするようになってからかもしれません。若手社員の頃は、英語が苦手だったこともあり、スムーズには、外国人の方と仕事は出来ていなかったでしょう。

 私が最初に外国人の方と一緒に仕事をしたのは、社会人の新人時代でした。同じ職場(当時は、研究所に在籍)に、ロシア出身の研究者が在籍していました。会話は英語です。この時には、彼を経由して、世界を覗くような感覚がありました。大学の違いや、研究生活などの違いを知り、自分の知らない世界があることが、若い私にとっては、面白い経験でした。

 つまり、海外拠点の方が同じ職場にいると、若い社員の視点が広がるような効果があるのかもしれません。これは、ビジネス・パーソンの創造性を高める効果があるのかもしれません。

中堅社員になり、外国人とのコミュニケーションは、本当に多くの学びに

 このように若手社員時代が、外国人から外国を知るという学びがありました。それ以上に学びが多かったのは、私が中堅社員になり、多くの仕事の依頼を外国人にお願いするようになってからです。つまり、自分が主体的にビジネスの会話をするようになってから、本当に多くのことを学びました。

 日本語で日本の方に、仕事をお願いするときに困ったことがない私が、海外で、英語で仕事のお願いをするだけで、多くの困難に直面したのです。それは、私の英語力に由来するものでもあるのですが、それが全てではありませんでした。

 日本語で物事を説明するときに「5W1H」を明確にすると教わりますが、この5W1Hとは、英語ですよね。つまり、日本語にはやわらかく物事を伝えられる点がある一方、客観的事実を文章に含めなくても文章が作れるということを示しています。それを、英語にしようとすると、極力「曖昧さ」を排除しないといけないのです。つまり、客観的にわかる文章にすることが求められるのです。

 これは、英語力の問題ではないのです。論理力に近い問題です。そして、外国人と会話をするときに、このことを気にするようになり、結果、自分の伝える文章に、曖昧さがないかを気にするようになったのです。

#外国人社員に何を期待しますか  = 自分の論理力の先生

 さて、本題に戻りましょう。「外国人社員に期待すること」は、私の経験から、「私の文章の先生」になってもらうことな気がします。私の文章で、5W1Hが明確になっていること。私の文章に、曖昧さが残っていないこと。そう、私にとって外国人社員は、コミュニケーションの先生なのでしょう。これからも、いろいろ教えてもらいたいです。

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