こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。
今回は、ご多分に漏れず、私も"Web3"について書きたいと思います(笑)。
岸田首相がWeb3について頻繁に発言されたことで、テクノロジーに興味がない方も言葉だけは聞いたことがあると思います。
「Web3とは?」、「Web3でこれからインターネットはどう変わるか?」といったことについては、他の方々が書かれていますので、私はそもそもWeb3が騒がれるようになった背景・経緯について書きたいと思います。
Web3とは
ただ、Web3という言葉を全くご存知ない方は、最初にいくつかWeb3に関する記事をご覧ください(記事のリンクの下にポイントになる箇所を引用しましたので、その文章だけでもご確認ください)。
日本経済新聞の社説には、Web3で社会のあり方、そして働き方も変わると書かれています。
Web3をまとめると、「ブロックチェーンという技術を用いて、これまで中集権的だったインターネットやデータの管理の在り方を分散型に変えること」と言えます。
Web3のキーワードとして、"ブロックチェーン"、"非中央集権型"、"分散型"などが挙げられ、さらに"DAO(分散型自立組織)"により社会や組織のあり方まで変わるようです。
Web3の概念は6年前には存在していた
Web3という言葉から一歩離れて、キーワードのほうに目を向けると、Web3の概念そのものは、もう少し以前から存在していました。
例えば、以下の経済産業省の資料をご覧ください。
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shomu_ryutsu/joho_keizai/bunsan_senryaku/pdf/001_03_00.pdf
表紙を見ると「平成28年3月28日」とありますので、平成28年=2016年ですので、今から6年以上前の資料になります。
この資料の中で、現在は「クラウド集中型」のトレンドだが、これから「自立分散型」へ反転する可能性がある、と書かれています。
この6年前の資料において、すでに分散型の現実的な姿まで説明しています。
また、一橋大学名誉教授の野口悠紀雄先生は、2016年からDAOについて書かれています。
このように、Web3という言葉は出てきませんが、6年前の時点で"自立分散型"、"DAO"というキーワードは出ていて、Web3の概念はすでに存在していたことが分かります。
いつ、誰が言い始めたか
それでは、Web3という言葉は、いつ、どこで生まれたのでしょうか。
ウィキペディア(Wikipedia)で確認してみましょう。
どうやらWeb3という言葉は、ギャビン・ウッド氏が2014年に作った造語のようです。今回は、記事の引用ばがりで申し訳ありませんが、Web3という概念が6年以上前には存在していたことがお分かり頂けたと思います。次回以降、いよいよWeb3という新たな言葉が、これほどまでに騒がれるようになった背景・経緯を考察していきます。