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ユーザーコミュニティを熱いムーブメントにする「1stピン」って?

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11/12に、元AmazonでAWSのコミュニティを立ち上げた小島さんが主催するCMC-Meetupというイベントに行ってきました。これが勉強になりすぎたのでまとめます。

CMCとは、『「コミュニティマーケティング」について考えるコミュニティ』ということで色々なコミュニティを運営する方が一堂に会するイベント。

すでに全国各地で26回も開催され、facebookグループでは約1,500人もの参加者がいる、ものすごいコミュニティです。

vol.10の今回のテーマは【コミュニティマーケティングにおける1st ピンの重要性】。

200人近い方が集まっていて会場は熱気に溢れ、講演から最後の交流会まで汗ばむほどの賑わいでした。

「コミュニティ」がなぜ今重要か?

過去記事で書いたとおり、弊社uni'queもB as Communityを目指している通り、コミュニティに力を入れていますが、いまビジネスにおいて、特にマーケティングにおいて「コミュニティ」がとても注目されています。

https://comemo.io/entries/10387

情報過多の時代となり、「広告」があまり効かなくなった、顧客の行動変容を起こせなくなった、と言われています。コミュニティは、企業がユーザーに対し一方的に情報提供する「広告」とは異なり、「口コミ」のようにユーザー主体で広がっていくため、

・ファン同士のつながり、コミュニケーションが生まれ、
・ファンの熱量が高くなり、
・ファンがファンを呼び広がる

という形でサービスの成長を支えてくれるのです。しかもファンは一過性ではなく継続的にサービスを応援してくれるため、安定した顧客基盤となります。

弊社でもYourNailというアプリのユーザーコミュニティを運営しているのですが、自分として今回のイベントで特に参考になった以下の点について書いていきたいと思います。

・ファンに行動してもらう
・1stピンを大事にする
・素早いフォローアップ

そもそも「コミュニティマーケティング」とは?

冒頭、小島さんのスピーチから始まりました。

まず、コミュニティを活かしたマーケティングが既存のマーケティングとどうちがうか?ということ。

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通常のマーケティングは広告でがさっとユーザーリーチしてもそのあとプロセスごとに脱落してファネル(漏斗)型のように先細っていく。それに対してコミュニティマーケティングはファンがファンを呼ぶのでどんどん広がっていきます。

また、マーケティングではWho What Howの3要素を考えるのが大事ですが、コミュニティは「人」が集まってつくられるので、ターゲットとして考えずともそもそもWhoから出発できている点も特徴です。

↓小島さんが登壇資料を公開されています。鬼参考になります。

https://www.slideshare.net/hide69oz/20181112-cmc-tokyo1stpin?fbclid=IwAR0trlKq38g1Ae5Cun9_uNWkJMxoQTjzy7bz8tLdvy2YdGrEtiheOpTwKX0

1.ファンに行動してもらう

小島さんのプレゼン内容は情報としてももちろん勉強になることばかりだったのですが、僕が「本当にすごい!」と目からウロコが落ちまくったのが、「参加者に行動してもらう」を徹底する姿勢。

スピーチの中で、「アウトプットしよう」と呼びかけ、参加者はイベントについてツイートするよう誘導されます。

「はじまったよー!とまずツイートしてみましょう!」とか「小島のツイートにいいね!するだけでもいいOKです」と、アウトプットすることがコミュニティへの貢献という空気が生まれており、投稿ハードルを下げる工夫もあるため、強制感なく参加者がツイートします。

さらに「過去のイベントではこれくらいのツイートがされているので今日はそれを大幅に更新したいです!」と言われると競争心理(のようなもの)が働いたりして、ツイートしよう!という気になる。そしてツイートしているそばから「#CMC_Meetup」のハッシュタグによりツイートにいいね!などの反応がもらえるので、それも燃料となりさらに沢山ツイートしてしまう。

https://twitter.com/waka_uq/status/1061922987153084416

この「ツイートする」そして「反応をもらえる」という体験を通じて、初回参加にもかかわらずCMCコミュニティの一員であるという感覚が沸き起こりました。

コミュニティイベントでハッシュタグを決めているところは結構あるのだけど、自社もそうですが運営が「よかったら#〇〇でツイートしてくださいねー」くらいの消極的な感じで、終わってみると1つもツイートがない、というケースが多いですよね。

「ツイート」という小さな行動でも、するかしないかだとその後のコミュニティ体験が大違いなので、きっちり「アウトプット」という行動までもっていくのとても重要だな、と改めて気付かされました。

2.1stピンを大事にする

イベント中、何度も引用されたのがTEDの有名なデレク・シヴァーズの動画。

https://www.ted.com/talks/derek_sivers_how_to_start_a_movement?language=ja

もしまだ見たことない人は超面白いので、いったん見てから先に進んでください。

小島さんはコミュニティーの構成を3つに分けて定義しています。

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デレク・シヴァーズの動画にもあったように、「ムーブメント」が起きるために大事なのが2人目のフォロワー。コミュニティの主催をリーダーだとすると「最初のフォロワー」が「1stピン」。つまりコミュニティの参加者でありながら熱量高く、あたかも運営のように活動する熱量の高いメンバーが重要なのです。

こういう人が見つかると、ボウリングの1番ピンからすべてのピンが倒れるように、その人に連なってどんどん運動が広がっていくのです。

今回のイベントはその「1stピン」をテーマとしているだけあり、実際に1stピンとして活動する方々が多数登壇されていて、「運営ではない、参加者のリーダー」のモチベーションや行動原理を聞くことができ、とても参考になりました。

▼1stピンの皆さん

・「オープンソースのコミュニティを手伝っていたら1stピンになっていた話、そしてその実際」デジタルキューブ 小賀 浩通さん(WordPress、JAWS-UG、AlexaのUGの1stピン)
・「"ワクワク感"だけで引き受けたミートアップリーダーの"振り返り"と"これから"」矢野会計事務所 矢野 裕紀さん(freee”マジ価値”meetup!の1stピン)
・「製品愛、だけじゃないコミュニティ運営」TOWN株式会社 岩崎善光さん (JP_Stripes、jp_intercomの1stピン)
・「1stピンに説得はいらない」シューズセレクション 坂口淳一さん (CMC_Meetup for B2C、非公式noteオフ会)
・「1stピンのコミュニティの活用方法」株式会社和心 若槻愛さん(スマレジ会、インバウンドベンチャー会)
・「爆速で世界一の規模になったコミュニティの誕生秘話」ヤフー 山田寛さん(GOJAS、MT東京)
・「コミュニティきっかけで転職!〜1stピンが徹底してやってきたこと〜」チャラ電Mitzさん(IoTLT、RPACommunity)
・「武闘派CIOが考える1stピンの心得」フジテック株式会社 友岡賢二さん(IoTLT、RPACommunity)

twitterでもそれぞれの発表ついてツイートしているのでここでは割愛しますが、個人的に矢野さんのfreee愛の強さと、坂口さんの「1stピンに説得はいらない」という話

・いきなり人をたくさん集めたり、説得したり、インセンティブを与えると熱量が高まらない・コミュニテイは本来つくるのではなくできるもの・1stピンを探しコンタクトを取って共犯者にする・自分で1stピンをやってみないとわからない

チャラ電Mitzさんの

大盛り上がりがあると冷めているメンバーがいる。120%より80%にする

武闘派CIO友岡さんの

・3人で初めてコミュニティになる・フォロワーを対等に扱う、大事なのは自分でなく運動・フォロワーの心得は「迷ったら乗る」「イケてるリーダーの真似をする」「空き地を見つけてポジションをとる」

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というお話が特に刺さりました。

3.素早いフォローアップ

もう一つ、感じたこと。

それはイベントが終わったあとのことです。

CMC_Meetupには同名の承認制のfacebookグループがあるのですが、

翌日には小島さんの冒頭の資料や、当日の写真、↓のようなまとめまで次々にフォローのコンテンツがアップされていました。

イベント当日で終わらず、コミュニティが続いている感じ。オフラインのイベントの後のオンラインのつながりを考えているコミュニティはあるでしょうが、その中でも爆速だと思いました。

https://togetter.com/li/1285051?fbclid=IwAR2kPDVf7rbLI9ToMEu_w4EKmDm13XMEi2X7HKjs6wkeQVbWlclGoU7Kias

参加者に「アウトプットしようぜ!」というからには、運営が誰よりもアウトプットを徹底して、「アウトプットってカコイイ!」っていう空気を作ることが大事ですよね

CMX summitって知ってる?

1stピンの他に、Newspicksのコミュニティマネージャー小野晶子さんからCMX summitについてのレポートがありました。

CMX summitは米国で年1-2回開催される、世界17カ国から500名のコミュニティのプロが集まるコミュニティの祭典です。

今年のCMX Summitに参加していろいろな多くのセッションに参加してみた小野さんは、結論として「コミュニティは本当に色んな考え方やスタイルがあって、正解はない」と言います。

ただ、多様なコミュニティのあり方がある中でも、トレンドはあり、今年は以下の2つだったとのこと。

・個人情報の取扱にセンシティブになってきている

→データトラックをOFFる、fbを削除

・友達を増やそうとしない

→DMchatのMAUがオープンSNSを超えてきている->広がりより濃いつながり。fbやLinkedInも小さなgroupを重視

→コミュニティを小さく枝分かれさせるのも大事

また、コミュニティのフレームワーク「7P」についても話されていて、自分たちのコミュニティをどんなコミュニティにしたいか、の整理に大変有効だと思いました。

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いかがでしたか?

発表者の方々のお話もそれぞれノウハウとしてとても参考になったのですが、やはりその運営の仕方それ自体がとても勉強になりました。

CMC_Meetupは不定期に開催されているので、気になる方はまずは小島さんをフォローしてみることをおすすめします。

https://twitter.com/hide69oz

 

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