見出し画像

選挙DX―今回の自民党総裁選はなぜオンライン中心の活動だったか

こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。
8月の横浜市長選挙の終了により、私の選挙DXが一段落しました。
本日9月29日は自民党総裁選で、先ほど投開票結果が出ました。

今回の自民党総裁選は、オンライン中心の争いであった点を新鮮に感じた方が多かったのではないでしょうか。

今回の自民党総裁選はなぜオンライン中心だったか?

今回の自民党総裁選がオンライン中心で成り立つ背景を考えました。大きく以下の二つが考えられます。
-候補者全員がオンラインという同じ土俵で争った
-選挙区を区分しない全国が一つの選挙区だった

候補者全員がオンラインという同じ土俵で争った

今回は4人の候補者全員がオンライン中心でしたので、投票権がない人も含めてオンライン上で政策を比較しやすかったと思います。
私が8月の横浜市長選挙に関与した際、選挙DXを掲げてオンライン中心に活動しました。ただ、他の候補者はアナログ中心でしたので(他にもオンライン重視の候補者はいましたが)、結果的にオンラインで争う選挙にはなりませんでした。
実際に私はアナログの現場でも選挙活動をし、他の候補者の選挙活動を生で見ました。候補者自身が載らない選挙カー、候補者自身がいない駅でのチラシ配布などを見て、アナログの圧倒的な強さを体験しました。

選挙区を区分しない全国が一つの選挙区だった

アメリカ大統領選選挙は世界で最もオンラインで争う選挙と言われています。それは、アメリカ全土を対象としていて、インターネットを活用する効果が最も発揮できるからと言えます。実際に候補者がアメリカ全土を回るのは不可能です。
今回の自民党総裁選は、党所属の衆参両院議員の国会議員票と、全国の党員・党友の投票に基づいて配分する票で争われます。選挙区を区分しない全国が一つの選挙戦と言えるでしょう。
8月の横浜市長選は、横浜市に区分された選挙でしたので、全国区の選挙に比べてインターネットを活用する効果が減少するように思われます。

次の衆議院議員選挙は?

衆議院議員選挙は、小選挙区制と比例代表制を組み合わせた小選挙区比例代表並立制です。小選挙区制は選挙区を176に区分し議員を選びます。比例代表選挙は、全国11の選挙区(ブロック)に区分し、各政党の得票数に応じて議員を選びます。
選挙区を区分していることから、各候補者がオンライン中心に選挙活動をする選択をしづらいように思います。
私が挙げたもう一つの条件「全員がオンラインという同じ土俵で争う」という点がポイントになることでしょう。
次の衆議院選挙では、何台の選挙カーが走るのでしょうか?
温暖化ガスの排出量を「2050年までに全体としてゼロにする」ためにも、候補者全員でオンライン中心の選挙活動をして頂きたいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?