テクノロジーはつらい気持ちを抱えた子どもたちを支えることができるのか
学校説明会などで受験生・保護者の方々と会話をしていると「クラスでいじめはありますか?」という質問をされることがよくあります。
その際は「大小あれどいじめがない学校は多分ないと思うんです。大事なのはその後、担任や保護者が子どもに対してどんなフォローを入れるかかなと感じています。」と率直に答えるようにしています。
中学生の担任をしていると、ひと昔前の「いじめ」や「不登校」のイメージや、マスメディアで取り上げられているようなものとは、少しずつ子どもたちを取り巻く環境が変わってきている印象があります。
携帯電話の普及、SNSでコミュニケーションを取るのが当たり前の友人関係、新型コロナウィルス感染拡大を受けたマスク生活など。小さな頃から変化の激しい環境で疲れてしまっている子どもたちも多いのかなと感じます。
他者との距離感の難しさや「あの子からこう思われてたらどうしよう、、、」といった友人関係の不安で相談にくる子どもたちが増え、数年前に比べ心が傷つきやすい子どもたち(特に中高生)は増加傾向にあると思います。
テクノロジーを使って、子どもたちの心の健康状態を可視化する
冒頭の記事(引用)にあるような高知県の小中学校での取り組みは、つらさやしんどさを抱えている子どもたちにとって非常に有効なものであると感じます。
子どもたちがいまの気持ちをタブレットにポチポチ直感的に打ち込むことができ、その結果を担任が日々確認することができるシステムは、紙よりもデジタルで行う方が子どもたちの心理的なハードルも低く効果が圧倒的に高いはずです。
担任している子どもたちひとりひとりの心の健康状態を可視化して確認することは難しく、今までは学校現場のなかできめ細やかに対応できなかった部分でもありました。
こうした子どもたちの心の健康に関する情報は究極の個人情報でもあるため、データの取り扱いなど慎重に進めるべき課題も多いですが、子どもたちにとって声を上げるのが難しく、つらい、しんどい気持ちを少しでも軽くできるような素晴らしい取り組みがどんどん広がってほしいなと願っています。
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