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パウエル解任騒動とFRBスケープゴート説

これは想定外ですね。基本的にトランプの胸中は今後景気が悪くなった時のスケープゴートとしてFRBを見做しているものと思われ、仮に保護主義の先鋭化で実体経済が悪化しても「FRBが利上げを続けたから」と責任を転嫁することが目に見えていました。

その一方、トランプ大統領は事あるごとにFRBの独立性は尊重すると述べてきました。これは「独立したFRBが勝手にやった利上げにより景気が減速した」というロジックを立てるための方便だと私は思ってきました。ここで解任してしまうと本気でFRB憎しと考えているのか・・・という話になります。

とはいえ、です。実際の所、トランプがここまで口先介入しても(中銀の独立性毀損への懸念から)インフレ期待が上がったり米金利が跳ねたりはしないのですから、逆説的ですが、金融市場は所詮、この先インフレが来るなどとは誰も思っておらず、FRBの糊代論に基づく空虚な利上げに付き合っているだけ、という実情も指摘すべきでしょう。皮肉にもトランプの利上げけん制はその行為はさておき、主張としては正しいものだと私は感じております。


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04年慶大経卒。JETRO、日本経済研究センター、欧州委員会(EU本部)などを経て08年10月より現職。著書に『欧州リスク: 日本化・円化・日銀化』、『ECB 欧州中央銀行: 組織、戦略から銀行監督まで』。所属学会:日本EU学会。※コメントは個人的見解であり所属組織とは無関係です