AIと占いの意外な共通点?
迷うときって、ありますよね。今のビジネスでは "即断即決" こそが金科玉条のごとく言われますが。バシッと決められずに、どんどん時間が経って焦ってくる。そうなるとまた余計に決められない。誰でも、あると思うのです。
「自分には決断力があるのだ」と自信を持っている人でも、迷うときはやっぱり迷いますよね。精神や体の状態が悪いときもあるので。仕事がうまく行ってないときなんかは、まるで別人のように「迷える人」になってしまう。僕も、よくあります。というかしょっちゅうです。
迷ってしまうことは、人間である以上、仕方がないことなのだと思います。
だから大事だと思うのは、迷うこと自体は避けられないとして、「決断した後」は、きちんとした覚悟を持つということ。そういうことなのかなと。
つまり、一旦決めた後は、その判断がどうであれそれを "正しいと信じて進む" という覚悟ですね。つまるところ決断とは、それ自体が(実際には)正しいかどうかではなく、「正しいと信じる力」、それが重要なのでしょう。
世の中はつねに複雑で、あいまいです。だから、一つの決断が絶対的に正しい/悪いと明確に区分けすることが難しいケースが多い。7対3で正しそうだとか、場合によっては6対4でこっちかな.. というものすごく微妙な判断しなければなりません。
しかも、取り巻く状況もすぐに変わってしまう。だから自分にしっかりした覚悟や軸がないと、たとえどんな決断をしたとしても「やっぱり間違ったかな?」と悔やんでしまうことになります。
だから、"正しい決断ができる" というのは、自分がそれを「正しい」と確信を持てることだと思っています。たとえ決断後にすぐに苦難に陥ったとしても、その状況をなんとかリカバリーし、「結果的には良かった」といえることだと。
「結果的に良かった」と言い張るのは、多分に強がりが含まれていることもあるでしょう。でも、それで良いと思うのです。決断後の自分の努力や、「これで良かったはず」とポジティブに思い込む力、それらも含めて「あれは正しい決断だった」ということなのでは、と思います。
知人の優秀な経営者で、副業(?)で占い師をやっている人がいます。彼が言うには、「僕が提供しているのは、未来を予想するという価値ではなく、相手に自信を持ってもらうこと。つまり、背中を押すことだね」ということです。これ、「決断」の本質を表しているようでとても面白いなあと。
そしてこれは、もしかしてAIも同じような効用を持つかも知れないな、と考えたりします。
最新の生成AIに自分の状況の分析や、取るべき選択肢を提示してもらったりすると、「そうそう。良く分かってるね!」となることがあります。
でもそれは、AIに答えを導いてもらったというよりは、「自分を信じる力を補強してもらった」という要素が強いと思うのです。AIは、決断ができません。決断し、責任を取るのはあくまで人間です。という意味でAIは、"自分の決断を促すパートナー" として、良い働きをしてくれるとも言えます。
知人とは、「占いとAIって、ある意味ではかなり似てるんじゃない(笑)?」などと盛り上がって話をしたりしました。あるいは、本当にそういうところがあるのかもしれません。
そういう意味も含め、引き続き研究していくつもりです。テクノロジーの進化により、世の中、とても面白くなってきたなあと心から思っています。