いつでもネットで未上場株式が注文できる時代、到来っ!
こんにちは。新規事業家の守屋実です。
以前の日経新聞に「日本クラウドキャピタル社が、未上場株式のオンライン市場を12月8日に開設」という記事がありました。
そしてその12月8日を迎える、ちょうどのタイミング、12月7日には、「米未公開株、個人に門戸、デジタル証券での売買による上場前資金調達、急拡大」という記事がありました。
未上場株のメルカリ、会員になると売買できる
上記の記事にある、未上場株式のマーケット「FUNDINNO MARKET(ファンディーノマーケット)」は、「自らの意志でコミュニティに参加した投資家だけが参加できる、日本証券業協会の『株主コミュニティ制度』を利用した仕組み」となっています。
未上場株式の購入を検討したいと思った投資家は、「①投資家登録をし、②株主コミュニティを組成している銘柄に参加、③その銘柄の計算書類や事業報告を確認したのちに、④注文を入れる」と言うことになるわけです。
これ、何となく分かるような気もするのですが、それでも難しいので、正確性よりも分かりやすさを優先させてあえて表現すると、「未上場株のメルカリ、会員になると売買できる」になるのではないかと思います。会員になれば、そこで取り扱っている未上場株を、売ったり買ったり出来る、ので。
そしてこれは、VCやエンジェルなど、どうしても限られた範囲での売買になっていた未上場株の流通に、新しい一歩が踏み出された、と言えるのではないかと思っています。
未上場株の流動性が高まるとリスクマネーを呼び込みやすくなる
ご存じの通り、日本の未上場株の流通は、米国などと比較すると、かなり見劣りする規模だったりします。
理由はいろいろありますが、その一つに「流動性が乏しい」と言うことがあります。流動性が乏しい、つまり、スタートアップの未上場株式は、上場するまで持ち続けることが一般的だったりする、ということです。(M&Aなどにより、流動するケースもあるが、やはり一般的には出口が限られていて持ち続ける傾向)
流動性が高ければ「買っても、イザとなれば売ることが出来る」ということなのですが、流動性が低いと「買ったら、イグジットするまで換金できない」ということになります。なので、どうしても限られた流通になりやすい構造なのです。
そこに、「未上場株のメルカリ、会員になると売買できる」という、「限られた流通を変革するプレーヤー」が出てくると、「売ることを前提に買う」「お金が必要になったら売ればいい」などという考え方も生まれ、リスクマネーを呼び込みやすくなるのです。
未上場株の流通市場活性化への期待
未上場株の流通=リスクマネーのサプライは、どうしても「新規株式公開を目指すスタートアップ」が主な対象に見えるかも知れません。
しかし、そんなことはありません。対象は、IPOやM&Aなどのイグジット目指す企業に限らなくてもイイのです。地域経済を支える中小企業や、社会課題の解決を目指すゼブラ企業の株式の売買も可能となる、ということです。
個人的には、社歴の長い有名な非上場企業の株式にも、新たな流通が生まれるとイイなぁ、と思っています。誰もが知っている有名な老舗の株主になれることを想像すると、ちょっと楽しくなりませんか?(喜)