「極右だけは御免」のドイツ政局

詰まるところ再選挙に踏み切ればAfDの躍進が避けられないという思惑では3党一致しているということに尽きます。メルケルCDUとゼーホーファーCSUの間にある難民へのスタンス差異は元々あったもので、メルケルがゼーホーファーに内相ポストを与えた時も「プレゼント」と揶揄されました。メルケルもある程度は自分の難民政策について譲るつもりはあったのではないかと察します。歴史的経緯もあり「極右だけは御免こうむる」という機運が連立瓦解を救った格好です。

なお、ドイツの難民政策と最近話題の日本の外国人受け入れを比較する論調をよく目にしますが、究極的な結末としては比較対象になっても現時点では比べるべくもないほど規模(も趣旨も)違います。ドイツはこの2015年の受け入れ政策ワンショットで人口減を止めるほどの威力でした。これが劇薬過ぎたため鉄壁のメルケル政権にも亀裂が入ったという話です。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32533960T00C18A7000000/

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