DXを阻む「旧フォーマル」な悪しきマナーと忖度 #テレワークで上げる生産性
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DXを阻む「旧フォーマル」な悪しきマナーと忖度 #テレワークで上げる生産性

お疲れさまです。uni'que若宮です。

日経COMEMOから「テレワークでどう生産性を上げるか」というお題がでています。

今日はテレワークを含む仕事の生産性に関して、いまだにボトルネックになっている「ビジネスマナー」について書きたいと思います。


テレワークでも湧いてくる「トンデモマナー」

テレワークではチャットやオンラインMTGが増えるわけですが、コロナ禍で急にリモートワークが導入されると、時々こんな虚構新聞みたいなことが話題になっていました。

チャットツールでスタンプ押すなとかメンションつけるの失礼とか… Zoomで「上座」とか、いやいやネタでしょ…という話もあるわけですが、ここまでひどくなくても「Zoomでは上司より先に入って待っていろ」とか「slackでメンションする時も敬称や役職をつけろ」とかくらいの話はけっこうありそうな気がします…

新しいコミュニケーションツールや機能があるのに、上司が旧来の価値観やマナーでそれを使えないようにしたり、不要な手数を増やしてしまう

マナーはコミュニケーションを円滑化するためなのに、むしろコミュニケーションを詰まらせてしまってるって…もう本末転倒ですよね…

リモートワークを含めDX(デジタルトランスフォーメーション)というのがさかんに言われていますが、「DX」において大事なのは「デジタル」ではなくむしろ「トランスフォーメーション」の方なわけです。業務や事業のオペレーション、さらには企業の価値を変革すること。

新しいツールをつかうのに旧来のやり方を持ち込んでデジタルの利点をつぶす人のはマジでDXの真逆です。そんなので文句を言うマネージャーが幅をきかせている企業は間違いなく早晩凋落していきますよ、いやこれほんとに。むしろ管理部門やHRが推し進めないといけないのは「新しいツールに合わせて従来のマナーを見直す」ことです。するとどこがボトルネックになるか?アップデートすべきはむしろ旧来のマナーが染み付いている上司の方なのです。


非対称で一方的なビジネスマナー

リモートやツールのことに限らず、「ビジネスマナー」ってほとんど意味がないものが多い気がします。いや、意味がない、は言いすぎですね。

あいさつとかもそうですが、マナーや小さな心遣いによってチームが気持ちよく過ごせるっていうことはたしかにあります。組織や社会の「潤滑油としてのマナー」ですね。

ただ僕は思うのですが、日本のビジネスマナーって「偉い人が気持ちいい」っていうだけのものになってませんか?

「潤滑油としてのマナー」は良いことだと思います。お互いに相手に気持ちよく過ごしてもらうために自ら心がけるマナーは素敵ですよね。

しかし日本では、なぜか偉い人は「マナー」を気にしなくてよくて(あるいは自分たちのルールを押し付けて)、目下の人だけがマナーに気をつける、っていうことが多い気がします。潤滑油として互いに心がけるべきはずのマナーを、偉くなったら気にしないで横暴にしていい、と考えるのはなぜでしょうか。そんな非対称なものが潤滑油でしょうか。

これを象徴する言葉があります。それは「失礼」という言葉です。

「上司に対して失礼だろ」「お客さんに失礼だろ」という時、ここには非対称なパワーバランスが前提とされています。本来、マナーはどちらも心がけるべきものなのにも関わらず、上司>部下 あるいは お客様>スタッフ のような非対称性を前提とし、目下側にいる人の振る舞いだけに一方的に「失礼」というラベリングをするのです。(上司やお客様には「失礼」とは言いません)

しかし本来、上司と部下もお客様とスタッフも雇用主と従業員の関係も、価値と金銭とが対価性をもって交換されているのであれば対等であるはずです。

ですが、「失礼」という言葉を相手に対して使う人は、暗黙裡に「自分のほうが上」と思っており、相手を見下しているのです。


取り巻きの「先回り忖度」が悪化させる

そしてさらに、こうした非対称性を悪化させるのが、「忖度する取り巻き」です。

彼らは「上司に失礼のないように」と先回りして目下の方にだけマナーを要求します。結果として「取り巻き」の尽力の結果、上司も知らないうちに目下にだけ「マナー」が増えていくのです。その結果として明らかに意味のないルールができていたとしても、上司はその非合理に気づくことすらできないことがあります。勝手に忖度する「取り巻き」が先回りしてマナーを運用しており、それが当たり前になってしまうからです。こうして望んでいなくても上司が「裸の王様」になってしまうことがあります。(王様が裸というのは失礼だ!服を褒めろ!というマナーのせいで王様は服を来ていないことにすら気づけません)

「取り巻き」を挟まず上司と直接話したら実際には上司が気にもしないようなことのために無駄な稼働をかけているケース、大企業では多いのではないでしょうか?DXを掲げる経営層からしたら、本当はそんなことに貴重な人材の無駄な稼働をかけないでほしいはずです。しかし「取り巻き」が先んじてマナーを浸透させてしまうと、膨大なムダが透明化し、偉い人ほど気づかないという皮肉が起こります。

これは社内に限ったことではありません。自社以外の関係でも非対称な上下関係が前提とされているとマナーが一方的なものになり、片方だけが「失礼」と言われることがあるのです。

たとえば時々「〇〇さんを紹介したい」と人をつないでくださる方がいます。コレ自体はありがたいのですが、この時「間に入る人」が勝手に非対称な上下関係を前提にしているケースがあるのです。たとえば相手方が大企業の人だったりメディアの人だったりすると、日程の調整をする際、先にこちらの日程の都合を伝えたり、メッセンジャーでグループつくってもらって直で連絡してもいいですか?と伝えると「それは相手に失礼です。」とマナー違反のように言われたりする。あれ、それはこちらには失礼ではないのですか… なぜ一方的にこちらだけが相手のプロトコルに合わせなければならないでしょうか… 。

(特にこちらがお願いしてつないでもらったわけでもないのに)相手に失礼でしょ、というのは「あなたは格下なので」といっているようなものです。そもそもそんなことで「失礼」だというような古臭い相手とはたとえ紹介してもらっても仕事しないほうが吉な気もします。ただ、これは実際には相手方がそうしてほしいと言っているのですらないのです。勝手に「間に入る人」が一方的に忖度し、悪しき因習が再生産されてしまっている

こうした構造があるため、「マナー」による非効率や再生産の低下についてより注意するべきはむしろ、それが見えなくなっている目上の側なのです。


生産性をあげるために見直そう、「旧フォーマル」

テレワークを含めたDX、そしてもっといえば日頃の業務や商取引の仕方、業界構造まで含め、無用なビジネスマナーが生産性を下げていることは相変わらず多い気がします。これではいくらツールを最新化してもそのメリットを殺してしまいます。

本当の意味で「潤滑油」として業務を円滑化し、生産性をあげようとおもうなら、すでに述べたように、

・新しいツールを最大限生かすためにマナーを見直し、再構築する
・目上の側こそマナーに気をつける

ことが必要です。つまり「マナーを意識し、アップデートしていくべきはむしろ上司」なのです。

大企業では新入社員時に「ビジネスマナー研修」と称してマナー講師に20年前くらいのマナーを教え込まれたりします。ですが「名刺は相手より低く差し出す」(笑)とか「上司のビールが空いていたら注ぐ。ラベルは上を向けること」(笑)とか言っていて生産性など高まるでしょうか。

あなたの会社では「ニューノーマル」どころか「旧フォーマル」な悪しきマナーがテレワークの生産性でもボトルネックになっていないでしょうか。(「上司が出社するから本当は在宅でいいのに出社する」とか「偉い人の会議だけは紙を準備しないといけないからプリントアウトのために出社する」とか)

もし本気で生産性を高めようとするなら、経営者や上司、あるいはクライアントの側から「マナー」を定期的に見直していくべきかもしれません。

#日経COMEMO #テレワークで上げる生産性


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若宮和男 (男性起業家uni'queCEO / アート思考キュレーター / ランサーズタレント社員)
東洋経済「すごいベンチャー100」uni'que CEO、 ランサーズタレント社員 (最近の興味)編み物としての建築←コアバリュー、アート思考、新しい働き方、新しい教育 ←DeNAで新規事業 ←NTTドコモで新規事業 ←美学藝術学研究者 ←アート・音楽イベント主催 ←建築士