新紙幣でタンス預金は減るのか
財務省と日本銀行は、2024年7月に新紙幣を発行することを発表しています。日本は諸外国と比べると、通貨流通量(GDP比)は23.1%(21年)と突出して高いです。例えば、通貨流通量(GDP比)は米国では9.2%、シンガポールでは11.3%です。
私が住んでいるシンガポールではどんなに小さなお店でもキャッシュレス決済ができるのが一般的です。現金のみというのは古いモールの売店など限られており、それもなくなりつつあります。対して日本では外食や美容サービスなどの際に小さい店舗だと現金とPAYPAYのみというお店も結構あるなと感じます。利益が小さいので、キャッシュレス導入のコストや維持費がかかり、現金を好む店舗も多く残るのかなと感じます。
クレジットカード払いは借金?
米国やシンガポールなどでは、デビットカードもしくはクレジットカードで決済をするのが一般的で、クレジットカードの決済期間も比較的短いです。そのために、借金という感覚はなく、すぐに銀行から引き落とされます。
instalment(インストールメント)と呼ばれる複数回払いを設定する場合は借金という概念になり、一般に手数料がかかります。それでも一括払いの年払いの学費や税金の支払いなどに利用する人もいます。借金は必ずしも悪いという考えではなく、キャッシュフローをよくするために、分かった上で利用する人もいるのです。
また、現金とキャッシュレスを併用していると、何にいくら使っているのか分かりにくくなります。全部キャッシュレスにする、あるいは、食費や交通費など費目別にどちらかに絞って使うなどをすることで管理がしやすくなるでしょう。
これに対して日本では寝かしているタンス預金が多いようです。マイナス金利下で銀行にお金を預けても利息はほとんどつきません。そのために、タンス預金を選ぶ人も多かったのかもしれません。海外では預金金利も5%近くつく場合もあるのでタンス預金をする人も非常に少ないです。
しかし、タンス預金は盗難や災害などに弱く、無くなってしまうリスクも非常に高いです。銀行に預けておけば、物理的になくなるというリスクは非常に低くなります。
新紙幣が発行されても、現在発行されている紙幣はこれまで通り使用できます。しかし、新NISAも始まることですし、お金を有効活用し、社会でお金を回して日本全体の経済成長に役立てる使い方も考えていかなければならないのではないでしょうか。
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