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”子連れワーケーション”は難しい、でも結果オーライならそれでいい。

外を歩けばキンモクセイの香りがどこからか流れてくる。そんな気持ちの良い秋に、私は家族3人で長野県白馬村に行くことになった。

きっかけは『白馬国際トレイル』
旦那さんの知り合いが、例年のトレイル大会を蜜を避けた形で開催するというので、その大会を応援する意図も含め、ぜひ出場したいと言う。

ただ、まだ手のかかる乳飲み子と母親を置いて数日間、自身だけが遠出をするのは......という思いからか、せっかくなら家族で数日間前入りして、大自然を楽しもうと、私に提案してくれた。

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(写真:関係者の方から頂いた資料より抜粋)

『やったぁ〜白馬だ〜!』

白馬村は、旅行者が休暇先で働けるような『ワーケーション』環境にも力を入れ始めていると聞いていた。長引く外出自粛に少し疲れていたこともあり、わたしたち家族は『子連れワーケーション』をやってみることに決めた。

私は、白馬のキンと冷えた新鮮な空気の中で、PCを開いて仕事をする自分を想像しては、ニヤッとしつつ、入念に子供の荷物や、自分自身の仕事道具をカバンに詰めて当日を待った。


『初のワーケーション』は『バケーション』に

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(北アルプスの絶景を眺めながら!どや、これぞワーケーションな写真)

しかし、実際に行ってみると『子連れワーケーション』は、『ワーク』の時間はほとんど削られた『バケーション』になってしまった。

私たちが宿泊したのは独立一戸建てのおしゃれなコテージ。ひと家族、ひと部屋に泊まれるので、どれだけ子供が泣いても周りを気にしなくていいのはありがたかった。

しかし、生後7ヶ月の息子ちゃんは、自宅ではないことに少し緊張してか、泣き止まない。

やっと泣きなんだと思ったら何でも口に入れて、なめたいお年頃なこともあり、コンセントや、コードを目にしてはそこに突進していくなど、見守り人のわたし達親は、ずっと気を張っている状態が続く。

自宅では普段、全く気にしていないことが、子供の安全を守るために絶対に気にしないといけないチェックリストとして生まれてくる。それらを一つ一つチェックしていかないと、親である自分が落ち着けないということは今回の旅の学びだった。

そして気がつけば、

あれ、今、何時!?

子供が安全に過ごせるか、色々試行錯誤しているとあっという間に半日が終わり、夕飯タイムになってしまった。そうして、気づけば『子連れワーケーション』の言葉にニヤニヤしながらカバンにつめたPCも、一度も開くことなく、3日間が終わってしまった。

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(カバンにつめたPCは、”ワーケーション写真”のアイテムになった)

初の子連れワーケーションで気づいた大切な2つのこと

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在宅勤務をきっかけに休暇先で働く『ワーケーション』への関心が高まっている。宿泊施設にとっても旅行需要の低迷が長期化する中、ワーケーションの普及は数少ない追い風である。地域の活性化を心から願う私にとっても応援したい変化だ。

それらのワーケーションのトレンドは、子供がいない去年までだったら、最高に楽しめていたと思う。

しかし、私は子供がいると勝手が違うんだなということを学んだ。

子連れである自分が働けるには、
子供が安心して過ごせる場所
②子供を見守ってくれる人
この2つの存在が不可欠だと身を持って体験した。

そして、この2つが必ず完備されているであろう託児サービスが、宿から提供されている場所はまだ日本でそんなに多くない。

だからこそ、(多くの先輩パパママは周知のことだとは思うけれど)子連れ旅では、子供の安全安心を確保するチェック事項を持っていること、更にそれが『子連れワーケーション』になると、夫婦での仕事を含めたスケジュール調整を事前にしていくことが必要不可欠だと知った。


大切なことは、家族みんなが楽しめること

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「あれ、このままだと、仕事する時間ないな〜」そう気づいた初日から、私は、気持ちをバケーション(余暇)に切り替えた。仲間のおかげで仕事も調整できたので、私自身は子供との『バケーション』を思いっきり楽しめた。

旦那さんは、もともと走りたかった『白馬国際トレイル』も走ることができたし、オンライン打ち合わせを含めて、仕事もちゃんとできていたようだった。

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予想外の出来事ばかりが起こった初の”子連れワーケーション”。

でもキリッと冷えた山岳地帯の空気や、小鳥のさえずり、息を呑むような北アルプスの景色を、私たち家族はそれぞれ楽しむことができた。これらの空気は、やっぱり東京を出ない限り触れることはできない。

子供の年齢とともに、行く先々で必要なものは変わってくると思うけれど、『まずは、やってみる』そうすることで『子連れ旅』の経験値を積んでいきたい。

ワーケーションでもバケーションでも、どっちでもいい。
大切なことは、家族みんなが楽しめること。
そのことを忘れずに、知らない土地を旅する時間をこれからも日常に組み込んでいきたい。

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