デンマークから学ぶ、大きな変化をつくるためのボトムアップとトップダウンの両立について
デンマークは「対話が重視され、ボトムアップの考え方が浸透している」とよく耳にします。
一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
社会の仕組みづくりも市民参加型でつくっていくスタイルが有名で、投票率の圧倒的な高さは、そのスタイルを象徴する結果だと話題に上がります。
一方で、デンマークのことを調べている中で不思議に感じたことがあります。
デンマークはトップダウンも強くないか?
大きな方針はトップダウンでバサッと決めているのです。
面白かったのが、政府の電子化(デジタル化)推進に関しての記事です。
引用します。
デンマークは電子政府化、キャッシュレス普及、シェアサイクル普及など、社会のインフラを大きく変えて、世界の中で先進的な都市として評価をされています。
これらの先進的な仕組みづくりは、ボトムアップ型アプローチだけでは説明できないと考えるようになりました。
先程のデンマーク電子政府の推進でも「大方針を決める際はトップダウンで意思決定がされ、後からボトムアップ型で最適化」がされています。
トップダウンorボトムアップ
ではなく
トップダウンandボトムアップ
で両立しながら変化がつくられているのです。
大きな変化はトップダウンとボトムアップのコンビネーションから
デンマークの社会づくり(変革)の考え方は、何かと似ているな…と考えていたのですが、V字回復の経営でした!ミスミグループの企業変革ストーリーが小説になっている、企業改革の名著です。
V字回復の経営の中でも、変革リーダーの役割はトップダウンでもありボトムアップでもあると書かれています。
戦略的意思決定ができるツールを手に入れること
トップダウンとボトムアップを統合するためには、ツールを活用することが重要になるとV字回復の経営の中で書かれています。
※ここで武器や道具と表現されているのがフレームワークです。
デンマークの国営デザイン組織である、DDC(デンマークデザインセンター)では、組織力学をコントロールするツールキットが生み出され、配布されていると記事に書かれています。
トップダウンとボトムアップを両立するための仕組みづくりがされていることが興味深いです。
まとめ
デンマークの社会づくりの仕組みを、V字回復の経営と組み合わせながら「変化をつくるためのポイント」について書いてきました。
大きな変化を創るためには、
1. トップダウンとボトムアップは統合して考える
2. 関係者の力学をコントロールするための武器を用意する
この2つは、社会づくりでもビジネスの世界でも意識しておきたいことです。
「変化のきっかけはトップダウン、持続的な変化はボトムアップ」
この仕組みを実装していき、良い変化が生まれる組織の仕組みや風土をつくっていきたいと思います。
以上です。
最後まで読んでくださりありがとうございました!