新たに成人を迎えた我が子に思うこと
次の記事のとおり、2022年4月1日より成人年齢が引き下げられ、18歳から「成人」となることになった。
1.心配なこと
多くの人には直接的にはあまり関係ない話かもしれない。しかし、19歳の子どもがいる僕にとっては一大事であり、色んな心配事が湧き出てくる。特に心配なのが契約関連である。
記事中にもあるように、18歳から賃貸や融資の契約に保護者の同意が不要となる。10代での独り立ちを志す人にはありがたい制度改変ではあるだろうが、親の立場からすると「悪いヤツにだまされて、勝手にヤバい契約を結んでしまわないだろうか」というのが一番心配である。
もちろん「親の知らないうちにクレジットカードを作ってきて、勝手に使い過ぎないだろうか」という心配もないわけではない。だがそれは家庭内で完結する話であり、「後先考えず使ったお前が悪い」、もしくは「親の顔が見たい」と言われる案件なわけだから、もしそんなことが起きてしまったとしたら、甘んじて受け入れよう。
だが、だまされて契約してしまうのは、別の話である。金融知識の乏しい若者たちが騙されないよう、我々が目を光らせておかなければいけない。
実際僕の周りにも、次の記事の中にあるような「ポンジスキーム」と言われる詐欺に引っかかる30代の友人たちが後を絶たなかった。
ありえないような高利回りを提示され、疑うことなく何十万、なかには百万単位の額を預けてしまった人もいたのだ。30代ですらこの状況である。きっと詐欺師たちの目には、10代の成人など美味しいカモに見えてしかたないだろう。彼らが今回の成人年齢の改正に伴って、さらに低年齢層に忍び寄ってくるのは目に見えている。
最近ではポンジスキームに仮想通貨を組み合わせたものも多く、その全容が分かりにくくなっているものもあるらしい。次の記事のように、4月からは高校生が家庭科で「金融」について学ぶらしいが、こうした詐欺が横行していることも教育の一環としてきちんと子どもたちに説明し、「社会一丸となって不幸な目に合う若者を減らさないといけない」と心に誓った次第である。
2.子どもたちに願うこと
とはいえ一方で、そんな心配ばかりしていても仕方ない。今までだって、あと1~2年すれば20歳で成人。その後は同じ状況だったわけだから。なので今度は前向きに、「成人になった自分の子どもに願うことは何か?」という視点から考えてみた。
しかし、「どんな大人になってほしいか」、「どんな人生を送ってほしいか」……といったふうに色々思いを巡らせてみたものの、大したことが思い浮かばない。そして結局、わが子に対して僕が親の立場から言いたいことはたった1つ、次のことだけだということに気がついた。
成人になるということは、自分の『人生の選択』に責任を持つようになること。自分の選んだ道を、自信をもって歩んでいってもらえれば、それが何より嬉しい。
実際、子どもが小学生や中学生の頃は「もっとこんな教育を受けさせてあげたい」、「こういう経験をさせてあげないといけない」と躍起になっていた。それが親の責務だと思い込んでいたのかもしれない。
だが子どもが成人するまで大きくなった今、ようやくこう考えられるようになってきた。
親の責務は子どもを親の思うとおりに導くことではない。子どもが自分自身で人生の決断をしていくのを手を出さずに見守り、必要なときだけサポートしてやることなのだ。
自分で決めたことであれば、自信を持って進んでいける。この経験を早く子どもたちにさせてあげることこそが、子どもの成長に必要なことなのだろう。そしてそのためには、親の方が早めに子どもから距離を置く必要があるのだ。
とはいえ親はいつまでも親だから、なかなか子離れできず、子どもの決断に口をはさみがちになってしまう。この「成人が2年早まった」というのは、実は「親の方が2年早く子離れしろよ」と言われているのかもしれない。
3.最後に
改めて、新たに成人を迎えた皆様、そしてご両親の皆様、おめでとうございます。人生の1つの区切りを迎えたこのタイミングで、親への感謝と子どもへの思いをお互い話ができれば最高ですね。
普段はあまり考えていないと思いますが、ここで一度「あなたは、ご両親/お子さんに何を伝えたいか」を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。
4.参考
次の書籍では、若者が自分自身で人生の決断をしていくために重要な「自分の強み」を、どのようにして見える化していくかについて触れています。
Kindle Unlimited対象ですので、ぜひお手に取ってみてください!
最後まで読んでくださって、ありがとうございました! これからも楽しみながら書き続けていきます!