ECや店舗運営で集客に苦戦しているマーケターはYouTuber瀬戸弘司さんのゲーム実況動画「Supermarket Simulator」で学べ。
僕の本業は、百貨店・ショッピングセンターの運営である。(最近、そう認識されていないことが多いがw)
昨今界隈では、ソリューションベンダーによる、様々なセミナー・ウェビナーが行われ、事業会社のマーケターのヒントとなるようなコンテンツを届けてくれている。マーケターは、日々、それ以外の、様々な情報収集チャネルからも学びを得てるだろう。
学びは、ビジネスタイム(勤務時間)だけに、得るものではない。
僕は、意外なコンテンツから、「気づき」と「学び」を得た。
…というか小売業としては、「基礎の基礎」であるのだが、昨今、テックツールありきのベンダープレゼンテーションやセミナーでは、決して教えてくれないし、ひょっとしたら、マーケティングの教科書や事例集でも、見かけるとこもないかもしれない。
それは、YouTuber瀬戸弘司さんの「Supermarket Simulator」ゲームの実況動画で見ることができる。
瀬戸さんは、「動画のコンテンツをオモシロおかしく伝えるため」、かつ、「ゲーム上の店舗を売れるため」に、自然に、この行動(ゲーム操作)をしているのであろうが、そのこと自体が、世の中一般の、ECや店舗運営事業者が、集客に苦戦する場面に、できていない点なのである。
それは、「店頭での声がけ」である。
このゲームでの「通行人」は、NPC(non player character)なオブジェクトであり、「お店に連れて行く」ことも「話しかけること」さえもできないのに、瀬戸さんは、自身のお店のことを知ってもらいたい、という思いが自然と溢れ、自然と行動を起こしているものだと思われる。
(他にも、瀬戸さんの動画で共感できるポイントは「店内美化」である。品出しを終わった段ボールをこまめに片付ける、という当たり前のことなのだが、ゲームプレイ中の随所の発言で、お客様に快適に買い物をしていただきたい、というピュアな想いが溢れているのである。)
リアル店舗であれば、レジの奥にひっこんでないで、路面にでて、声出し・声がけをして、店舗内への誘引・送客をしたり。
ECであれば、デジタルトリプルメディアの基本的な活用をしたり、リアルチャネルでの告知活動を行ったり。
「お店を開いただけで、売上が上がる」と思っている担当者いたら(いないでしょうけど)、それは、基礎から小売ビジネスの構造を理解しなおした方がいい。(これは小売に限らずB2Bマーケでも同様かもですが。)
一方で、これは、通行人・顧客を不快にさせては、ならない。
「繁華街での客引き」が社会問題になったり、また、直近でも、B2Bの大型展示会。かなり悪評をSNSのタイムラインで目にした。
自社のプロダクトやサービスに自信があることが大前提にあり、それを知って欲しい人に対して、知られていない状況を「打開・変化」するために、シンプルだけど、実はほとんどの担当さんができてない「声がけ」というコミュニケーション。
コミュニケーションという言葉は、ラテン語の「Communus(コミュニス)」から来ており、「分かち合うこと」を意味する、とのこと。商売は、価値の伝達。顧客との良質な関係構築(コミュニケーション)があってこそ、継続的に成り立つものともいえる。(いわゆるCRMやLTVの話題。)
昨今、Supermarket Simulator以外にも、経営シュミレーションゲーム・アプリが人気となっている。僕の周囲でもCoffee Incのプレイヤーは多い。
瀬戸さんの動画や、これらのゲームを、ただのエンタテイメントとして楽しむことは、もちろん、自社やクライアントの仕事と重ね合わせ、学び視点で楽しんでみるのもいいかもしれない。
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