褒め方も、褒められ方も色々な形がある
もうすぐ9月も終わり。つまり四半期の評価の時期でもあります。今まで様々な上司と働く機会がありましたが、この評価の時期になると様々なアドバイスをくれた元上司たちのことを思い出します。
久しぶりにCOMEMOのテーマでみようと思ったのは、この”褒められて嬉しかったこと”ってなんだろうと、上司たちのことを思い出したからです。
どの上司たちも私のキャリアを語る上で欠かせない存在で、衝突(の方が多いかも)含めた思い出話はたくさんあります。自信をつけさせてくれ、新しいチャレンジのために背中を押してくれ、時に厳しいフィードバックもくれる人たちでした。私はそんな存在になれているのかどうか、どんなことができるといいのか、彼らの(そういえば女性の上司だったことがない・・ですね)一言一言を思い出すようにしています。
今日は、一番長い期間働いた上司の話をしたいと思います。
組織改編が多かった時期だったのですが、結局5年間一緒に働いた上司でした。1社目の会社で営業はやり切った!と思い、フロントの営業はもうやりたくないと思ってアカウントマネージャーとしてGoogleで働き始めたのですが、ふとした会話の中で「テレアポくらいできます」と啖呵を切ってすぐに電話して新規のアポを取ったのがきっかけで、新しいチームの立ち上げに声をかけてくれた人でした。
ちなみに、今はPR/マーケティングの人として知って頂いていることが増えたのですが、来年で20年の私の社会人人生のうち14年は実は営業の経験が占めています。その14年間があるから今がある、というのはまた別の機会に書きたいと思います。
上司の話に戻します。豪快でメンバー思いで、でもいろんな意味で厳しい人。当時、周りのチームからも上司と私のフロアでの”公開討論”は心配されたりしましたが、お互いの信頼関係あってこその討論で、チームのメンバーは「また始まった・・」と思いながら聞いていたそうです。私も私で内容を詰め切らず、ロジックが固まっていない段階で話をしていたので、今思えばもっと賢いやり方もあったと思うのですが、未発達な段階で議論を交わすことで固まってくるのをよくわかっていたのだと思います。最近Facebookがめちゃくちゃ懐かしい記事をリマインドしてたのですが(なんと2013年!)、当時の雰囲気がよくわかる記事だと思います。ちなみに、このAwardはメンバーの推薦が大事なんですが、英語苦手だったんですが頑張って彼がどれだけ素晴らしい上司なのか一所懸命書いた記憶があります。
私のことをよく理解している人なので、滅多に褒めてはもらえませんでした。ただし、それは私に面向かって褒めない、ということで周りの人たちにはよく言ってくれていたようです。社外の方や直接一緒に働いたことがない部門の人にも、私がどんな仕事をしているのか伝わっていることがあってびっくりしたことを覚えています。それまでの上司はどちらかというと面と向かって「よくできた」「すごい」「もっと頑張れ」と声をかけてくれる人たちだったので、こういう褒め方もあるんだ、と。直接ももちろん嬉しいですが、周りの人に「よく話、聞いてるよ」とか「あの仕事すごく良かったよね」と言ってもらえるのもすごく嬉しいんだ、と思ったのを今でもよく覚えています。
そしてこの上司とのもう一つの思い出が、1年かけてマネージャーになるための準備をしたことです。1社目の会社でマネージャーになったものの、すごく大変でむしろ辛かった記憶の方が多く、二度とマネージャーにはならないと心に誓っていました。とにかく自信がなかったのです。そんな私に上司が言ってくれたのが「もう一度やってみて、やっぱり違うなと思ったらやめればいい。でもやってみる価値はあると思うよ」という言葉でした。
「いや・・・」「でも・・・」と反抗する私に、1年上司は付き合ってくれました。社外のマネジメントをされている方と話す機会を作ってくれたり、何が不安なのかをとことん聞いてくれたり。そして私のいいところをよく話してくれました。直接褒めてくれなかった上司が、たまに褒めてくれるのが嬉しくて、1年経ってやっと心構えができて、その上司の元で新しくチームを持つ・・・・と思ったら上司がまさかの異動。見守ってもらいつつ新しいチャレンジを、と思っていた私は一気に不安に。そんな私に上司がかけた一言は「こんなに準備したから大丈夫でしょ」の一言。やっぱりわかりやすくは褒めてもらえませんでした(笑)
その後、うまくいくことも、大変なことも、辛いなと思うこともたくさんありましたがやらなければ良かったと思うことは一度もありませんでした。褒め方も、褒められ方も好みは人それぞれ。褒めるってどんな形であれ、やっぱりすごいパワーを持ってますよね。今でも上司があの時に背中を押し、自信が持てるように寄り添ってくれたことに感謝をしていますし、同じことが少しでもできればと思っています。
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