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転職を考える際に必ず考えておきたいこと

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

早いものでもうすぐ12月。年の瀬がすぐそこに迫ってきました。コロナ禍の中で在宅勤務など、働き方が大きく変化した方も多いのではないでしょうか。

年末年始はキャリアの棚卸しをするにはもってこいのタイミングです。変化の激しい中で転職を「手段」として捉え、自分の人生をよりよくするための方法論をまとめた拙著『転職2.0』を出版して7ヶ月が経ちました。実際のこの本を読み、転職を成功させたというメッセージをいただくことも増えました。ありがたいことです。

一般的に、中途採用市場には需要の波があります。新規求人数が増えるのは10月で、12月に一旦落ち着きます。そして、ピークは1月。その後新年度となり、5月にまた落ち着きます。このトレンドは長らく変化していません。というのも、採用というのは事業部門のみならず人事部門のリソースを使うものなので、単純にその稼働状況に依存するという話があります。例えば、5月に落ち着くのは新卒社員の研修などで人事が忙しく、中途に力を注ぐ暇がないという理由だったりします。

ですから、落ち着くタイミングから転職を考え始めると、自分の考えの軸が固まったくらいに多くのポジションが求人として現れるので、チャンスをつかみやすいのです。

拙著でも書きましたが、転職というのは自身の望むキャリア形成を実現するための手段です。今が嫌だから逃げ出したい、だから転職するというように「手段が目的」になってしまうと、後々苦労することにもなりえます。もちろん現職が超絶ブラックな環境だったり、ハラスメントが横行して耐えきれないと思う場合は今すぐ動いたほうがいいことも事実です。それ自体が次の職場に望む自身のキャリアの軸になります。

一方で転職直後に違和感を感じて、1年も経たずに転職を繰り返してしまうパターンもあります。代表的なものは以下の記事によくまとまっています。

30歳以降の即戦力世代の人たちが初めて転職をする場合には、思わぬ落とし穴がつきものです。場合によっては、転職直後に違和感を持ち始め、1年もたたずに再び転職する必要に見舞われたり、その後も不本意な転職を繰り返すことになったりするケースがあります。転職で後悔する前に、納得できる転職ができる人とそうでない人の共通点をぜひ心にとどめておきたいと思います。

転職を考える際には、業界とつきたいポジションに関するリサーチが必須です。例えば、ロールモデルとなるような人がどのようなキャリアを積んできたのかを調べたり、伸びている業界にどのようなポジションが多く採用されているのかを調べるといった具合です。知り合いに直接聞くのもいいでしょうし、LinkedInなどで直接メッセージを送ってみるのも1つの手でしょう。

実はこのような行動は、転職を考えていなくても毎日「息を吸うように行う」ことが大事です。伸びている業界・会社というのは常に人が不足しているため、求人も活発にしています。日常的に見ていることで「この会社はこういうポジションがたくさん必要なんだな → ビジネスモデル的にはわりと人海戦術で売り上げているのかな → 意外と手厚いカスタマーサポートをしているのかな」などと想像がつくようになり、いざ転職を考えるときにも自分がやりたいこととの相性がわかるようになってきます。

最後に転職を検討する際に必ず考えていただきたいことがあります。それは「今回の転職で実現したいことを、1つに絞る」ことです。

転職というのは人生の転機でもあり、非常に重い判断です。だからこそ、1回の転職ですべての望みを叶えようとしてしまいます。働きやすさも重要だし、年収も大事だし、在宅勤務を基本としたい、、、等々、検討すべきことはたくさんありますし、すべてを実現したい気持ちもよくわかります。

しかし、その中であえて「1つだけ」実現したいことを決めることで、いまの自分にとって一番重要視していることがわかります。また、転職をしたあとでも、欲しい物が明確になっていれば納得感が増してきます。あれもこれもほしい状況で転職をすると、1つ欠けただけでもちょっとしたガッカリ感が出てしまい、目の前の仕事に集中できなくなる恐れがあります。

年末の総決算として、自身のキャリアの棚卸しをしてみてはいかがでしょうか。そして、もし次にやるとしたらなにがしたいかを想像してみましょう。

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タイトル画像提供:k_yu / PIXTA(ピクスタ)

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